「大事なところでシュートを決められる選手になろうというメンタル」城間修平監督(日本大学)
はじめての新人インカレへ向け、選手たちにはいろんなことをチャレンジしながら戦っていこうという話をしました。これまでと比べて関東新人戦からだいぶ長丁場となり、このチームで練習する期間も長かったです。今年の関東大学リーグ戦は26試合あるので、3・4年生だけでは勝てないと思っています。底上げする意味でも1・2年生たちを成長させながら、全員で戦っていこうという位置づけで今大会は臨んでいました。
試合を経験することでバスケIQももちろん高くなりますが、一番はメンタルの部分が学生スポーツでは重要です。そこを高めながら、大きな舞台で一本のシュートを決め切ることや大事な場面で決めるためにどういうことをすれば良いかを、試合後に選手たちとも話し合っていました。それは練習から培わなければならず、またチーム練習だけでは補えません。それ以外のところでも努力しなければ、接戦の中で1本のシュートを決めることはできないですし、彼ら自身も分かっています。今大会を通じて、大事なところでシュートを決められる選手になろうというメンタルの成長が見られました。
関東以外のチームと対戦する場合、どんな選手がいるのかなど全く分からないまま試合に臨むことになります。その中で、選手たちにもどうアジャストして戦っていけば良いかという判断が求められます。最初は情報がない中でも、試合をしながらアジャストしていくことを学ぶことができたと思います。
「自分たちがやらなければ誰も頼る人がいないマインドセット」佐藤智信監督(白鷗大学)
もともとこの時期は教育実習で4年生がいません。これまでは4年生がいない中でただ練習するだけでした。今大会ができたことで、なかなかプレータイムをもらえなかった選手にチャンスが与えられ、全国大会として目標を持って試合ができるのは良い経験になりました。#10 舘山(萌菜/2年)がだいぶ成長してくれて、#16 田中(平和/3年)も結果を残してくれました。3年生のガード二人、#5 樋口(鈴乃)と#6 桐原(麻尋)はこれまではあまりプレータイムをもらえなかった中、この新人戦でチャンスをつかみ、良い表現をしてくれました。
今大会で日本一になりましたが、今後の戦いはまた別物です。東京医療保健大学の主力は4年生の(ジョシュア ンフォノボ)テミトペ選手と伊森(可琳)選手がおり、我々は鈴置(彩夏)くらいです。しかも決勝では岡本(美優/3年)選手もいなかったので、もう全く参考にはならないです。ただ、我々は今大会を通じて力をつけていったとは思います。
樋口はキャプテンを任せたこともあり、すごく成長してくれました。#15 三浦(舞華/3年)も先輩と一緒のときは少し遠慮してしまうところがありましたが、樋口もそうですが自信を持ってプレーできるようになりました。自分たちがやらなければ誰も頼る人がいないマインドセットからはじまっており、そこが今大会で一番成長できた点です。
文・写真 泉誠一