「3ポイントシュートなど外回りのシュートは通用すると感じていました。だからこそ、球際を強くし、こぼれ球を全員で取りに行かなければいけなかったです。そこを改善すれば、大きな違いになってくると思います。来年に向けて強度を上げていきたいです」
来年も変わらず、ベスト8進出に照準を合わせる。この舞台で勝つことはもちろんだが、その前の関西女子学生リーグでさらなる上位に食い込んでインカレに出場できれば、目標への近道となる。今年は3勝5敗で関西5位。インカレに出場する上位チームにはいずれも勝てなかった。しかし、53-65で敗れた2位の大阪体育大学戦は「後半まで接戦となり、互角で戦えていました。そこは爪痕を残せた部分でもあるので、来年こそ勝ち切れるように練習していきたいです」と高木は自信を持って、最上級生としてチームを引っ張って行く覚悟を決めた。
関西学院大学でのラストゲームとなってしまった川腰は、頼もしく力のある後輩たちに未来を託す。
「下級生が多い分、この大舞台を多くの選手が経験できたことが来年に向けた糧になります。緊張などいろんなことが経験でき、修正すべき点も今日の試合で分かったと思います。次につなげて欲しいなと思います」
石橋將広コーチはタイムシェアし、すべての選手をコートに送り出していった。その中で、20分近くプレータイムを与えられていたのは7人おり、川腰以外はいずれも1・2年生だった。将来有望な関西学院大学の来年が早くも楽しみである。
さて、冒頭の気になる質問を関西学院大学の2人に聞いてみた。川腰に男子チームが初戦突破した旨を伝えると「…知らなかったです」と言い、交流はあまりないとのこと。同じ答えを覚悟しながら、高木にも続けた。「ちょこちょこ聞いていました。(その結果を知り)女子も勝ちたいという思いはすごくありました」とこちらは反応が良かった。2回戦に進んだ男子チームを応援する微笑ましい光景はあるのだろうか?
「いや……(苦笑)」
ガンバレ、男子! 12月9日(木)14時よりベスト8を懸け、専修大学と対戦する。
文・写真 泉誠一