2年前、2部に降格した明治大学は、昨年の関東大学オータムリーグがコロナ禍により中止となったため、今年も2部での戦いを強いられている。3部から昇格してきた東京成徳大学との開幕戦、ファーストゴールを決めたのは戸堀春輝だった。
「初戦だったことで、全体的に緊張もあって固くなっていました。でも、自分が最初にシュートを決めて、そこから流れに乗ることができたと思います。相手のリバウンドに対し、全員でそこを意識して負けないようにしようと試合前に話していました。リバウンドも、ディフェンスでも、しっかり対策できて良い試合になったと思います」
65-41で勝利し、続く順天堂大学にも92-59と2連勝し、1部復帰へ向けて順調なスタートを切った。
戸堀春輝、その名は中学時代から見聞きしていた。兄の背中を追うように国学院久我山高校、そして明治大学と名門校へ進み、ふたたびその名を轟かせる日を待っていた。しかし、「明治大学自体がとてもレベルが高く、入った当初から自分自身があまり上手くなかったこともあり、プレータイムをもらえていませんでした」と戸堀自身が言うように、明治大学での3年間はなかなかコートに立てないまま過ぎ去っていった。
迎えたラストシーズン。スターターで登場すると立て続けに3ポイントシュートを決め、仲間たちに声をかけて存在感を示す。東京成徳大学戦は10点、順天堂大学戦は13点をマークし、ようやく期待通りの姿を見せてくれた。最高学年であり副キャプテンとして、「自分が得点力とディフェンスや声出しの部分でチームを引っ張って行って、目標達成に向かっていきたいです」と全勝優勝を目指す。
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