卒業していく者として来年に期待する後輩は?の質問には間髪入れず「二上耀」の名を挙げた。「あいつは昨日(準決勝)もクラッチタイムできっちりシュートを決めてくれて、見ていて頼もしさを感じました。来年の筑波を牽引していく存在になってほしいです」。そういえば…と、昨年同じ質問を受けた4年生が菅原の名前を挙げていたことを思い出す。おそらく筑波大の伝統はこうして受け継がれていくのだろう。苦しみながらも最後まで全力で戦ったこの大会の経験もまた新たな力として来年の筑波大に受け継がれていくはずだ。
コロナを乗り越えて
コロナ禍で春のトーナメントも新人戦も秋のリーグ戦も中止となった2020年。このインカレも無観客、ベンチでも全員マスク着用、メディアの人数は制限され、取材はすべてリモート…と、異例尽くしの大会となったが、それでも選手たちは試合ができることの喜びを連日の熱戦、いくつものすばらしいパフォーマンスで示してくれた。
最後に厳しい状況の中、インカレ開催に尽力し、7日間会場を走り回り運営にあたってくれた学連の皆さんに心から感謝するとともに「お疲れさまでした」のことばを送りたいと思う。
<大会結果>
優勝 東海大学(2年ぶり6回目)
準優勝 筑波大学
3位 白鷗大学
4位 大東文化大学
5位 近畿大学
6位 専修大学
◆個人賞
最優秀選手賞 大倉颯太(東海大学3年)
敢闘賞 山口颯斗(筑波大学4年)
優秀選手賞 西田優大(東海大学4年)/佐土原遼(東海大学3年)/井上宗一郎(筑波大3年)/荒谷裕秀(白鷗大学4年)/飴谷由毅(大東文化大学4年)
得点王 山口颯斗(筑波大学4年)
スリーポイント王 河村勇輝(東海大学1年)/星野京介(大東文化大学3年)
リバウンド王 バトゥマニ クリバリ(大東文化大学1年)
アシスト王 大倉颯太(東海大学3年)
文 松原貴実
写真 泉誠一