── 国士舘大学は現在関東2部リーグに属していますが、選手たちの可能性はどう感じていますか?
みんな可能性はあります。二村選手も今年でバスケを終えるとは言っていますが、いつ再燃するかは分からないです。本当にバスケは素晴らしいスポーツだということが分かった試合になったはずです。今の大学生や2部の選手たちにも伝えたいことは、僕自身が2部のチームからプロになれた選手です。2部だからレベルが低いとは思っていません。2部リーグでも個人の努力さえすれば、プロになれます。
選手たちには、「必ず誰かが見てくれているから」と伝えています。がんばっている人や日々の積み重ね、目標に向かっている姿勢は必ず見てくれている人がいます。僕も大学時代に、2部でたまたま結果を残せたときに、違う大学の監督から「トライアウトを受けてみないか」という声をかけてもらいました。本当に、どこにチャンスが転がっているかは分かりません。
日々の目標に向かっていくためにも、練習の積み重ねが大切です。そして、絶対に夢を諦めないこと。正直、努力した全ての人が報われるかどうかは分からないです。でも、その過程は絶対に選手自身にとって素晴らしい人生の糧になります。そこで何かをひとつでも得て、一人ひとりの人生の糧にしていって欲しいです。2部の選手たちも、絶対に自分が持っている希望や夢を諦めず、目標に向かってがんばって欲しいですね。
── この勝利でチャレンジマッチへ進むことが決まり、インカレ出場の望みをつなぐことができました。
二村キャプテンら4年生が、インカレ出場をひとつの目標に掲げています。2部で優勝して1部に昇格することは、コロナ禍の影響でなくなってしまいましたが(※今年は昇降格・入替戦を行わないことが6月の時点で決定)、いろんな方々のサポートによりインカレ開催というチャンスをもらえました。ぜひそれをものにして、二村キャプテンを中心にその目標に向かってブレずに向かっていきたいです。
── 今は大学院生として、授業も受けているんですよね?
そうです。でも、前期で全ての授業を終わらせました。シーズンに合わせて全部終わらせたので、あとは研究だけです。授業は前期に死ぬほど取りました。そのおかげでチームに専念できるので良かったです。本当にこのチームをサポートすることを一番やりたいと思っていました。今日の試合でも、僕自身の準備不足な部分があったので、もっとコーチとしてしっかりスカウティングをして、相手の嫌がるところをもっと突いていきたいですね。
── ファンの皆さんもコーチとなった松島劇場「第2章」を楽しみにしていると思います。
ありがとうございます。大学院生活もがんばっていますので、皆さん今後ともよろしくお願い致します。
文・写真 泉誠一