「みんなが上のポジションをできるようになっています」杉本天昇/日本大学4年
「ポジションアップが積極的になっていて、留学生の2人以外はみんなが上のポジションをできるようになっています。でも、3Pシュートを打つ練習もしていますが、まだまだみんなは慣れていないです。今、できているのは島尻(玲央/4年)くらいですかね」
日本大学の現状を話してくれたのは、4年生になった杉本天昇(187cm)だ。名前の挙がった島尻(188cm)や189cmの駒沢颯(4年)、187cmの飯尾文哉(2年)らとともに、ガードからフォワードまで次々とポジションを変えている。3Pシュートは2戦とも20本以上放ち、84-53で勝利した1回戦の早稲田大学戦は4割を越える成功率だった。しかし翌日の大東文化大学戦は、2割5分と精度を落としたことで敗れている。だが、杉本が言うように、今後も続くオータムカップでの実戦を通じて慣れていくしかない。
昨シーズン、杉本は特別指定選手としてレバンガ北海道の一員になった。「シュートが入ってくるとその分マークも厳しくなります。シュートまで持って行くスキルを折茂(武彦)さんには教えてもらいました」と日本大学の大先輩からアドバイスを受ける。Bリーグではポイントガードとマッチアップする機会が必然的に増え、「激しくプレッシャーをかけられることもあり、上のレベルに行けば行くほど、基礎が大事だと感じました」という。
1つ上の松脇圭志は、富山グラウジーズですでに先発起用され、直近の北海道戦では15点を挙げる活躍を見せた。土浦日大高校からその背中を見続けてきた松脇は、尊敬する存在だ。
「あのような選手になりたいし、越えたいです。松脇さんがBリーグでも活躍する姿を見て、自分も負けられないです」
オータムカップがはじまったが、今後のインカレを勝ち進んでも最大9試合しか真剣勝負の機会がない。経験値を積み上げる機会は限られるが、毎試合目的を持って大切に戦うことで必ず成長につながっていく。Bリーグを目指す4年生にとっては、バスケットLIVEで中継される全てがトライアウトであり、アピールしていかねばならない。
文・写真 泉誠一