── それで中学でも陸上を続けようと思われた。
そうですね。中学に陸上部と卓球部と柔道部と野球部しかなかったこともありますが、その中で陸上部に入るのは自然の流れでした。400mの中距離をやってましたが、春から夏にかけて外部コーチによる50m、100m、200m、400mのインターバルトレーニング、秋は駅伝のチームにも入っていて朝から1000m、1500m、3000m、5000mと走って、朝からどんだけ走ってるのかわからなるぐらい(笑)。冬にノルディックに誘われましたが、さすがに断りました。
── そのころは将来も陸上を続けたいと思っていたのですか?
それがですね、あんまり走ってばかりいたのでちょっと走るのに飽きちゃったというか、つまんなくなっちゃったんですね。それでも記録が伸びるとか、そういうのがあればよかったんでしょうが。1年のときに出た大会で400m走っていきなり3位になって、「これはゆくゆく楽しみな選手だ」と期待されたんですけどね。その後はあまり記録が伸びず、3年になったとき先生に「おまえ、記録は伸びなかったけど、身長は伸びたなあ」と言われたぐらいで(笑)
── 当時は何センチぐらいあったのですか?
中学に入る前は確か163cmくらいでしたが、3年では188cmぐらいありました。
── 高校からバスケットを始めようと思われたきっかけは?
これにもいろいろ巡り合わせがありまして。まず、私は小学生のころからオリンピックが大好きで、夏も冬も関係なく、種目も関係なく、オリンピックが始まるとずっとテレビを見てました。もうわくわくしてね。自分も将来は絶対オリンピックに出たいと思ってましたね。種目はなんでもいいから(笑)。もう44年前になりますが、モントリオールオリンピックを見ていたとき女子バスケットの試合をやっててそこで見た生井けい子さんがすごかった。そのころの日本の女子バスケは強くて、前の年の世界選手権でも2位になっています。モントリオールではメダルは取れなかったんですけど、生井さんは得点王になりました。小柄なのに190cm以上ある外国人選手の間をドリブルでバーッと抜いていく。もうほんとにかっこよくてね。バスケットってなんてすごいスポーツなんだと思いました。もう1つは中3のとき見た『俺たちの旅』っていうドラマですね。