60点台以下に抑えた試合が13回を数えるディフェンスのチーム
関東大学オータムリーグ開幕戦、青山学院大学を相手にモッチ・ラミンは32分間出場し、32点を挙げた。しかし、その試合は63-72で大東文化大学が敗れている。
「今年の方がいろんなところから攻めることができます」とチームの特徴を挙げるモッチは、2年前にインカレを制して日本一になったときと比較し、以下のように続けた。
「あの時は決まった選手が活躍するだけでした。でも今年は、例えば今日は(後藤)大輝(4年/#81)が活躍し、明日は(高木)慎哉(4年/#25)だったり、次は中村(浩陸 4年/#34)など、みんながステップアップできました。そこが今年のチームのすごいところです」
18勝4敗でリーグ初制覇を成し遂げた大東文化大学。青山学院大学に敗れたあとは、モッチの言葉どおりに日替わりで活躍する選手が現れ、その勢いに乗って17連勝を挙げ、早々に優勝を決めた。勝利した18試合中6試合で4人が二桁得点を記録する。3人に狭めれば、さらに6試合増える。攻撃力が増したというわけではない。鍛えてきた堅いディフェンスをベースとし、より多くの攻撃権を奪うことができた。60点台以下に抑えた試合は13回を数え、ディフェンスのチームであることを物語っている。
順調に白星を積み上げてきたが、優勝を決めたあとの4試合は1勝3敗。日本体育大学と専修大学には80点以上獲られて敗れており、本来の持ち味が影を潜めた。その原因について、「優勝して気が抜けてしまったところはある。また、違うメンバーを試していたことで、最後はうまくいかなかったです」とモッチは言い、チャンピオンチームらしからぬ試合が続いた。
終盤は苦しい状況となったが、ディフェンスに入るときは最後方から「ガンバレ!ガンバレ!」とモッチは手を叩きながら、仲間たちを鼓舞する。
「それがオレの役割であり、それをしなくてはダメ。できることは全部やって、チームを引っ張っていきたい」