「今シーズンはずっと自問自答しながら戦ってきました」早稲田大学 #39 桑田裕平
今シーズンの早稲田大学はロスターが少ない。プログラムを見れば、どのチームもページいっぱいとなる20名の顔写真が並ぶ。その中において早稲田大学は15人と空白が目立つ。途中で193cmの津田誠人(2年)をケガで欠き、さらなる苦戦を強いられた。
その状況下でも、キャプテンの桑田はプレーで引っ張っていった。「今は下級生が中心選手であり、活躍が目立つ中で、自分ができることは何かを今シーズンはずっと自問自答しながら戦ってきました。ディフェンスでのルーズボールやリバウンドにいく姿を見せることが、後輩たちやチームをまとめることに一番必要だと思って取り組んでいました」と話し、この日も泥臭いプレーでチームを勢いづけていく。最後は自らゴールへアタックし、バスケットカウントを決めて見せた。常にチームのために何ができるかを考えながらプレーしていた桑田は、「そこを貫き通すことができたことが一番の成果だと思います」と自身の成長にもつながっている。
吉岡ヘッドコーチも来年も残る選手たちに期待しており、だからこそ1部に残らなければならない。
「小室(悠太郎/3年 #41)や宮本(一樹/2年 #7)が踏ん張ってくれました。宮本が小酒部君のようにエースとなって毎試合20点獲ってくれるとチームも安定していきますし、期待もしています。また、今は1年生の土家(大輝/#12)頼みになっていますが、今日もがんばってくれました。小室は計算できる選手なので、そこに宮本と土家が入替戦に向けてのキープレーヤーになります」
3年前、1部に返り咲いたときに桑田は入学してきた。「先輩方がつないできてくれた1部を絶対に守らなければならない」と闘志を燃やす。9位の早稲田大学は1勝のアドバンテージがあり、2部4位の国士舘大学と2試合用意されている入替戦で1勝すれば良い。勝てばインカレまで現役生活を伸びすことができる。だが、2連敗するとそこで引退であり、桑田の競技バスケ人生も終わる。
「まずは入替戦でしっかり勝つことが重要です。そこでインカレへの出場権を獲ることができれば、去年の大東文化大学を倒したように何が起こるか分からない一発勝負です。しっかり入替戦に勝ってインカレにつなげていけるようにするためにも、自分が残せるものをしっかり後輩たちに背中を見せたり、言葉で示していきたいです」