2部の強度に慣れた2年目の目標は「インカレに行こう!」
明星大学は関東大学2部リーグに昇格して2シーズン目を迎えた。昨年は6勝16敗で負け越し、12チーム中10位。自動降格こそ免れたが、入替戦の末になんとか踏み止まった。
「昇格して一番感じたのは強度の部分で、そこが3部からワンランク上がりました。今は2・3年生が中心であり、2年目となって2部の戦いに慣れてきたことが一番大きいです」と柴山英士ヘッドコーチが話すように、今年は違う結果が得られている。10月20日時点で9勝7敗と勝ち越しており、現在5位。4位の東洋大学とは勝率で並び、3位の関東学院大学とも1ゲーム差。下を見れば2ゲーム差で4チームが迫る混戦状態ではあるが、その中でも白星を重ねているのは大きな成長である。
#2 新田嵐(3年)は「自分もそうでしたが、個々のバスケばかりをしていてプレーがバラバラで勝てないことの方が多かったです」と昨年のチーム状況を振り返った。しかし今年は、「インカレに行こう」と目標を定めたことで練習の質も変わり、チームもまとまりを見せる。#10 福田晃平(2年)も「大きく変わったのはチーム内で話すことが増えたことです。最初の2戦を落としてチームの雰囲気が悪くなりましたが全員で話し合って、どう戦えば良いかもう一回仕切り直したことで立て直すことができました」と遠慮なく意見を言い合い、選手自身で解決できるようになった。10月19日、2度の延長の末に江戸川大学を破った試合を見ても、自力が付いてきている。
「みんなの負担を減らしたい」と身体を張る185cmの小さなビッグマン
チームの主力は#6 神谷璃空と#7 岡田泰希の2年生シューターコンビである。ポイントガードの新田は、「彼らにボールを預けることでまわりも生きてきます。シューターをメインにしながらも、それぞれ自分で行ければ積極的に攻めることを心がけています」と言い、取材した駒澤大学戦は18点を挙げた。マッチアップは現在2部得点王の澁田怜音(3年/平均20.4点)。特別指定選手として岩手ビッグブルズでもプレーした経験の持ち主である。29点を許したが、「澁田君はシュートも入るし、まわりも見えているので、3年生の中では1部の選手と変わらないトップレベルの選手です。でも、負けたくない気持ちはあります。彼にはやられましたが、今年は駒澤大学に2勝できたので良かったと思います」とポイントガードとしてチームを勝利に導いたことを自信につなげていた。