中央大学戦は23点、11リバウンドのダブルダブルを記録し、3Pシュートを3本成功
ラストシーズンのリーグ戦は、これまで平均14.6点、7.5リバウンド。スピードを生かしたオールラウンダーとなり、自己犠牲ができるプレーヤーをラシードは目指している。だが、日本代表候補であり、2部リーグだからこそ、今年はスタッツにもこだわってほしいと過度な期待をしてしまう。「いや、そこは自分が一番分かっています」とこちらの気持ちを察するようにその思いを述べはじめた。
「いろんな人から期待されていることを感じ、なんかイマイチそれに応えられてなく、チームメイトにも申し訳ない気持ちでいます。代表合宿から戻ってきて、チームメイトと噛み合っていない部分もまだ残っているところがあります。リーグ戦はこれから1週間空くので、そこでしっかりコミュニケーションを取っていきたいです」と修正を誓った。
中央大学戦は23点、11リバウンドのダブルダブルを記録し、3Pシュートを3本成功させている。この活躍を基準にしながら、チームを勝利に導いてもらいたい。「次の試合からバリバリ活躍して、バーンってやってやろうと思います」と頼もしい。期待はしているが、同時にラシードの成長は気長に待ちたい。佐藤コーチと出会ってからまだ1年余り、本格的にバスケをはじめたのも同じ年月と言える。明るくマジメな性格であり、なによりもバスケを愛するラシードは、これから急速に進化を遂げるはずだが、それでも2〜3年の期間は必要だろう。彼自身がそのことを一番理解していた。
「東京オリンピックまでは無理かもしれませんが、その次のオリンピックには絶対に日本代表に入れるようになります」
会場では数名のBリーグクラブのGMを見かけた。ぜひとも、この原石をしっかりと磨ける環境があるクラブへ進んでもらいたい。
文・写真 泉誠一