実際に体感できることがいいな
日本代表がワールドカップに向かう熱狂の裏側で、8月24日から関東大学バスケットボールリーグが開幕した。今シーズンも混戦状態は変わらず、6試合(9月15日現在)を終えて全勝なのは専修大学だけである。平日ではあるが、9月17日(火)〜18日(水)にはとどろきアリーナで1部と2部リーグの全チームが一挙に観られる。
筑波大学は5戦目の大東文化大学に敗れ、1敗目を喫した。昨シーズンに続き、キャプテンを務める牧隼利は「追う展開で、悪い流れが続く時間帯に奮起できなかったのは僕の責任だと痛感しました」と反省する。リーグ戦の前にはチームミーティングを行い、「長い戦いであり、全てがうまくいく時間帯だけではない」ことを確認し、それぞれがリーダーシップを持つ必要性を共有した。しかし、実際の試合でうまくいかない中では、牧や4年生の増田啓介だけでは立て直すことができず、63-74で悔しい結果に終わった。
牧が筑波大学に入学した2016年、筑波大学は日本一のチームだった。3年生だった馬場雄大(アルバルク東京)が「ひとつの大きな武器であり、悪い中でも良い時間帯を作ることができていました」と牧は振り返る。
「でも今は、どのチームもそうですが、全員でピックしながら作るバスケをしており、その中で大東のようなディフェンスのハードさであったり、オフェンスリバウンドに来るところなど、そういった部分をできるチームが試合を重ねるごとに勝利を積み上げていくチームだと思います。口だけではなく、もっとやらなければいけない部分です。もっと自分から率先してやっていけばチームを引き上げられると思います」
混戦を抜け出すためにも基本が大事であり、ワールドカップで日本代表選手たちが痛感したフィジカルに身体を当てるプレーが求められる。その戦いを観ていた牧は、「単純にディフェンスの強度が海外の選手は高いと思いました。大学界だけで見れば、筑波の選手たちは他よりも身体能力が長けている選手や身体の大きい選手も多いです。だからこそ、あのような身体を当てるプレーをしなければいけないんだな、ということをすごく感じました」とワールドカップから学ぶことも多くある。
そう答えたあと、「ただ、実際に体感できることがいいなって思いました。今は見よう見まねになってしまいますが、実際に海外の選手を相手に体感してみたい」とつぶやいた。