「自分が点数を獲らないと勝てない」目指すはオールラウンダー
「自分が点数を獲らないと勝てない」とルーキーながら、積極的に攻めていたのが青山学院大学の山崎凛だ。アテンプトを見ればその自覚は見て取れる。「筑波は大きい選手が多いので、なんとしても自分が点を獲ろうという思いでやりました」と臨んだ準々決勝の筑波大学戦は、残念ながら67-73で敗れた。その試合で山崎は15本のシュートを放ち、7本を成功させチームハイとなる16点を挙げる。
多くのルーキー同様に、山崎もまた「体の当たりが一番違います」と高校バスケとの差を感じている。加えて、「戦術的な部分が複雑になっているので、そこに対応できるようにしていきたいです」というのが大学バスケの印象である。ルーキーズ・トーナメント(第59回関東大学バスケットボール新人戦)で積極的に取り組み、持ち味を発揮したことで多くの課題が見つかるとともに、自信を得ることもできた。
「試合を重ねるにつれて、これまでのインサイドからどんどんアウトサイドのプレーに移り変わることができています。アウトサイドシュートの確率も上がってきているので、中と外のどこからでも得点を獲れるようになりたいです」
青山学院大学3年の赤穂雷太が見習うべき先輩だ。「練習中からいろんなアドバイスをしてくれますし、マッチアップする機会も多いのでいろいろと吸収させてもらっています」と言うように、山崎もまたオールラウンダーを目指している。
大学バスケ界で一番きつい練習をしているという自信はある
「練習が軽いところには行きたくなかった」という理由で青山学院大学への進学を決めた。実際に飛び込んでみると「大学バスケ界で一番きつい練習をしているという自信はあります。メチャクチャ走っています」と顔をしかめる。廣瀬昌也ヘッドコーチの「熱さ」を支持しており、新たな環境で静かに燃えている。
土浦日本大学高校はウインターカップ出場を逃し、試合勘などを心配していたが杞憂に終わる。「廣瀬さんがいろんなところと練習試合を組んでくれました。毎週末のように試合があり、そこではプレータイムも結構もらっていたので、試合勘はなくなることなく済みました」とルーキーズ・トーナメントとは違い、上級生もいる中で揉まれながら準備することができていた。
ルーキーズ・トーナメントでは、同じく1年生の和田蓮太郎も先発で起用された。「和田はすごく上手いし、自分よりも大きい選手。見ていておもしろい部分もあります。高校時代はライバル同士でしたが、今はチームメイトになったのでお互いの良いところを吸収し合っていきたいです」。二人のレフティーが、青山学院大学をふたたび頂点へと導く活躍に期待している。
文・写真 バスケットボールスピリッツ編集部