リバウンドからそのままブレイクを出せるのが持ち味
「あっぶねぇー」
5-8位決定戦での青山学院大学戦は、72-70と逆転勝利を飾った。第4クォーター残り21.8秒。日本大学のルーキー、飯尾文哉がファーストシュートを外すも、自らオフェンスリバウンドを獲ってゴールをねじ込み、71-70と逆転する。続くディフェンスでも飯尾がパスカットして、青山学院大学の攻撃を阻止した。しかし、直後に痛恨のターンオーバーを犯す。ジェットコースターのような20秒間はルーキーズ・トーナメント(第59回関東大学バスケットボール新人戦)らしい戦いとなる。最後は、自らのミスを帳消しにするように、飯尾のスティールで反撃の芽を潰す。勝利を勝ち獲ったあと、ついつい漏れたのが冒頭の言葉だった。
スタッツが公表された3回戦以降、いずれも二桁得点の活躍を見せた飯尾。拓殖大学戦は22点、59-100の完敗を喫した準々決勝の専修大学戦でもひとり気を吐き、13点を挙げている。「自分は速い展開に持って行くのが得意なので、スピードで相手をやっつけていこうと思っていました」と長所を生かし、新しいステージで活躍しはじめている。
ガードの飯尾がリバウンドに絡んでいることも大きい。逆転勝利を呼び込んだ青山学院大学戦は8本、3回戦の拓殖大学戦では13本を奪ってダブルダブルをマークしている。「リバウンドを獲ってからそのままブレイクが出せるのが自分の持ち味です。そこへの意識は結構あります」と自信を見せた。
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