第59回関東大学バスケットボール新人戦「ルーキーズ・トーナメント」が終わった。一応、結果を伝えておこう。東海大学が97-82で専修大学に勝利し、2年ぶり6回目の優勝を決めた。だが、1・2年生だけという縛りの中で人数が足りないチームもあった。
1部の早稲田大学は7人しかおらず、その中においても優勝した東海大学に64-82という結果は健闘したと言える。また、人数は揃っていてもポジションが偏ってしまい、普段とは違う役割を強いられたり、必然的にプレータイムが延びてしまってガス欠を起こす場面も見られた。ゆえに、勝利を求めつつも結果は二の次で良い。
ベスト8に残ったチームは負けても順位決定戦があり、昨日よりも今日、少なからず成長を見せてくれた。ヘッドコーチたちに今大会に向けたコンセプトや評価を聞いてみよう。
網野友雄ヘッドコーチ(白鷗大学)
自分たちがやっていることをどれだけ貫き通せるかどうか。入学したばかりの1年生にとっては、どれくらい理解しているのかを試しながらだったがよくがんばってくれた。初戦で当たるような相手ではなかった大東文化大学戦もキチッと我慢して勝てたところは評価できる。準々決勝の日本体育大学戦はあと少しのところで崩れてしまったが、それでも次の日の関東学院大学戦は気持ちを切り替えて臨んでくれたので、そこは一番評価したい。
藤田将弘ヘッドコーチ(日本体育大学)
プレータイムを絞って戦ったことで、選手たちは自信をつけることができた。1年生の古橋(正義)も青木(遥平)もよくやってくれた。何よりも、キャプテンを務めた井手拓実の思いをみんなが感じてプレーしてくれた。準優勝した昨年以上の成績を残さなければいけないという強い気持ちが1年生にもしっかり伝わっていた。これまでチーム練習だけではなく、「個の力をつけなさい」と強化してきた中で、それを十分に出してくれた。今回の主力は1年生であり、そこまでトレーニングする時間もなかった中でそれぞれの良さを出してくれて、選手自身もおもしろかったと思う。彼らの素晴らしい部分と課題がハッキリと見えたので、これから整えてリーグ戦に向かっていきたい。
吉田健司ヘッドコーチ(筑波大学)
基本的には春のトーナメント時に取り組んできたことと同じスタイルであり、それを1〜2年生でどこまでできるのかを試していた。約1ヶ月弱の練習の中でできることを精査しながら最終的に判断し、今大会に臨んだ。良く戦ってくれたが、逆にこれから上級生と一緒になったときにどこまでできるかが大事。そこで埋もれてしまわないように、今回できたことをしっかり出して欲しい。春のトーナメント時、1年生は入学したばかりであまり練習に絡んでなかったが、この夏の努力次第でどこまで入って来るかが楽しみである。