大学1・2年生を対象にした第59回関東大学バスケットボール新人戦「ルーキーズ・トーナメント」は現在、準々決勝まで進んでいる。2年生にとっては今後のチームを引っ張って行くためのリーダーシップを養い、入学したばかりの1年生はそれぞれのシステムを吸収する機会となる。秋からはじまるリーグ戦へ向けたトライアウトとも言えよう。
前途洋々な若き逸材たちが一発勝負で消えていくのはもったいない。負けた中から多くを学び、次の試合で修正して成長につなげる機会にしてもらいたいものだ。幸い、準々決勝まで勝ち進んだ8チームは順位決定戦があり、敗れても最終日まで試合は続く。勝っても負けてもここからが楽しみである。
高校バスケは注目度が高く、こちらが求めていなくても、インターハイ予選に向けた特集を目にする機会は多い。日本一を決めるウインターカップから半年が経とうとしており、あのときにスポットライトを浴びた選手たちの多くは今、大学バスケのコートに立っている。
ウインターカップでベスト5に選ばれた松崎裕樹(福岡第一高校)は東海大学、ケイタ カンディオウラ(帝京長岡高校)は関東学院大学に進み、8強に残った。他にも、青山学院大学にはインターハイ優勝校である開志国際高校の和田蓮太郎や土浦日本大学の山崎凛、明成高校の川村亮汰とタレントを揃える。1部に昇格した日本体育大学にもウインターカップ優勝校・福岡第一高校の古橋正義と同準優勝校・中部大学第一高校の青木遥平をはじめ、有望な1年生が多い。白鷗大学の関屋心(飛龍)や専修大学の喜志永修斗(豊浦高校)はスプリングトーナメントから存在感を示している。
ウインターカップには出られなかったが、日本大学の飯尾文哉(洛南高校)は3回戦で22点/13リバウンドと活躍しており、筑波大学にも洛南高校と福岡大学大濠高校出身の血気盛んなルーキーが暴れていた。
挙げればキリがない高校バスケのヒーローたち。2年生たちを見れば、どう成長しているかが見て取れる。高校バスケの人気をしっかり大学へつなぎ、そしてBリーグへと押し上げていきたいものだ。
文・写真 バスケットボールスピリッツ編集部