2部から這い上がって、強豪校を倒したい!
「昨年、2部から昇格したあとのインカレで負けて(2回戦●81-83筑波大学)、体の当たり負けなど課題が見つかったことを踏まえ、チーム全員で1部に向けて取り組んできました。いろんな方々に教えていただいたオフシーズンの練習が、今大会を通じて生かすことができました」と上のレベルを見据えて準備してきたことが結果につながった。
「高校時代は弱いチームだったので…」という大浦だが、広陵高校は広島県内の強豪校である。しかし全国区ではない。そんな大浦に対し、JBAが行っている育成キャンプ(エンデバー)に参加できる機会が訪れる。その場所に居合わせたのが藤田ヘッドコーチだった。「同じエンデバーにいた磯野(寛晃/4年)や津田(晟多郎/4年)にも声をかけていると聞きました。当時1部のチームからのリクルートはありませんでしたが、それでも2部の日体大に行ってそこから這い上がって、強豪校を倒したいという思いがありました」と進学を決める。ようやくラストシーズンにその思いを果たすチャンスがめぐってきた。早速トーナメントでは結果を残したが、3位になった2年前を教訓にする。
「あのときの2部リーグでは勝てなかったという結果(3位 ※当時、入替戦への出場権利は2位まで)があります。トーナメントで3位になった結果に浸っていた部分があったんだと思います。もう一回、全員で気持ちを引き締めなければいけないですし、1部リーグで戦うのは僕ら全員がはじめてのことです。チャレンジャーの気持ちを持って、一戦一戦を戦えるように準備していかなければなりません」
大浦もBリーグ入りを目指しており、1部に上がったことでそのスカウトの目にも止まりやすい。今大会も各クラブの関係者が視察に訪れていたが、「普通の姿を見てもらえればいい」と自然体を心がける。リーグ戦に向けても、「今までどおり日体大らしく、自分たちの持ち味を1部の試合でも生かせれば良い」と話している。裏を返せば、これまで築いてきたバスケットに対する自信の現れであり、それを1部で証明するだけだ。
文・写真 バスケットボールスピリッツ編集部