10月13日、関東大学女子リーグ戦において、無傷の8連勝中だった早稲田大学を破ったのが白鷗大学だ。「我々の方が使えるメンバーが多いので、後半の足が少し相手よりも動いた」と佐藤智信ヘッドコーチは勝因に挙げる。後半、その足を使ったディフェンスで相手のミスを誘い、一気に流れをつかんだ白鷗大学が81-65で完勝した。
3Pシュートランキング現在3位(23本※10月14日現在)にいる#9上田祐季選手(4年)が、この日はオフェンスでも足を生かして勢いに乗せる。「3Pシュートの調子があまり良くなかったので、ドライブで切ってシュートに行ったり、パスで合わせることを意識していました」。3Pシュートは2/9本と確率は良くなかったが、ドライブに切り替えたことで27点とリーグ戦での自己最多得点を記録する。
2年生になった188cmの#20シラ・ソハナ・ファトージャ選手の成長も感じられた。上田選手も、「リバウンドやゴール下のプレーの練習をすごくがんばっています。信頼関係も深まっていて、パスをすれば決めてくれるし、シュートを打ってもリバウンドを獲ってくれる安心感があってやりやすいです」と感じている。二人のコンビプレーにより、ファトージャ選手も25点と勝利に大きく貢献した。「上田を守ればソハナが空くし、ソハナを守れば上田が空くという好循環ができていた」と指揮官を納得させる活躍である。
「今シーズンは勝ちに行く」という目標を掲げる白鷗大学だが、春のトーナメントでは3位、下級生による新人戦でも2位とまだ最後まで勝ち切れていない。リーグ戦では、早々に拓殖大学に敗れていた。その試合後、「悪い部分など全てを含めてミーティングを行い、もう一回チームとして戦って行こうと話し合ったことで良くなってきていると思います」。そこから負けることなく首位決戦となる早稲田大学戦を迎え、初戦を勝つことができた。
しかし翌日は、72-74で競り負けている。上田選手は、「ディフェンスリバウンドやボックスアウトを徹底することはいつも監督に言われていますが、少し甘いところがあったのでそこはもっと意識していく必要があります」と課題に挙げた。その懸念していたリバウンドは、早稲田大学の40本を上回る50本とがんばったが、勝利を逃してしまった。
リーグ戦での両チームの直接対決はこれで終わりであり、白鷗大学の自力優勝は現時点ではない。残るは、東京医療保健大学と専修大学との各2試合だけ。逆転優勝をたぐり寄せるためにも、まずは4つ全ての勝ち星を得なければならず、それが最低条件でもある。
次節スケジュール(会場:浦和駒場体育館)
10月20日(土)
12:00 筑波大学vs日本体育大学
13:40 拓殖大学vs松蔭大学
15:20 早稲田大学vs専修大学
17:00 東京医療保健大学vs白鷗大学
10月21日(日)
11:00 筑波大学vs日本体育大学
12:40 拓殖大学vs松蔭大学
14:20 早稲田大学vs専修大学
16:00 東京医療保健大学vs白鷗大学
文・写真 泉 誠一