「正直、東と西とは差が結構あるなぁ」
「天皇杯 第48回日本車いすバスケットボール選手権大会」はパラ神奈川スポーツクラブが優勝。続いて、準優勝のNO EXCUSE、3位の埼玉ライオンズ、そして4位は千葉ホークス。1回戦を突破して4強入りしたのはいずれも東日本のチームであり、関東勢ばかりだった。
天皇杯を迎える前の会見で、「優勝して西日本を盛り上げていきたい」と抱負を語ったのは、西日本第2次予選会で優勝した伊丹スーパーフェニックスの#17 堀内翔太キャプテンである。しかし、結果は54-62で埼玉ライオンズに敗れ、初戦敗退。「率直に悔しい思いもあるんですけど、やっぱりチャンスで決め切れなかったです」という差を痛感させられた。
前半は14-14と同点で折り返した伊丹スーパーフェニックスだったが、「いろんなユニットを用意し、使い分けていたのですが、結局ハイポインターである僕と村上(直広 #24)のポイントを取らなければいけないユニットのところで決め切れず、それが結果として差が離れてしまいました」と悔しい結果に終わった。翌日は勝手知ったる西日本を代表するワールドBBCと対戦し、71-63で白星を飾る。この結果5位となり、前回大会よりもひとつ順位を上げた。
2022年男子強化指定選手として、伊丹スーパーフェニックスから堀内と村上、#1 川上祥平、#11 斉藤貴大の4人が選ばれている。しかし、ケガによって天皇杯には参加できなかった「斉藤がいれば、もっともっと良い試合ができたのかなぁと率直に思います」と堀内は吐露する。斉藤の穴を埋めるべく、#5 香川大成や#27 川嶋世羅、#29 森本裕規といった「経験が浅い選手たちがかなりカバーしてくれました。ムチャクチャがんばりました」とキャプテンは労い、チームにとっては大きな経験を得ることができた。
西日本チャンピオンの使命を持って臨んだ堀内だったが「正直、東と西とは差が結構あるなぁと、第2次予選会の試合を見ていて思っていました」と大会前から現実を突きつけられていた。伊丹スーパーフェニックス戦の前に試合を行っていたLAKE SHIGA BBCも、前半はNO EXCUSEと互角の戦いをしていた。しかし、同じように後半に引き離され、39-60で敗退。最後の砦となったワールドBBCは、優勝したパラ神奈川スポーツクラブに47-74と完敗に終わった。