これまで東日本のチームを紹介してきたが、「やっぱりメディアに出ている選手は東日本の方が多いので、今回の天皇杯で優勝して西日本を盛り上げていきたいです」と力強く宣言するのは、伊丹スーパーフェニックスのキャプテン堀内翔太だ。東京体育館で試合を見たことはあるが、プレーするのは今大会が初となる。「率直に広いなっていうのと、天井が高いなっていうのが印象に残っています」という堀内であり、チームメイトも同様である。「2次予選のときはベンチメンバーを含めて全員得点でき、どこからでも点数が取れるっていうのが伊丹スーパーフェニックスの強み」を活かし、西日本勢として初の天皇杯制覇を目指す。
東京パラリンピックとU23世界選手権で好成績を残し、今後の車いすバスケの価値を高めるためにも順位決定戦と決勝が行われる1月21日(土)のみ、はじめての有料試合に挑む。最後に東京体育館で開催された2017年大会には、5千人と多くのファンを集めており、それを上回る盛り上がりに期待したい。
天皇杯を通じて、「次の世代の子どもたちがあの舞台に立ちたいと思ってもらえるような大会にしたい」と香西は考えており、選手全員が同じ思いで車いすバスケの発展のために全力を尽くす。障がい者も健常者も男女の隔てもなくプレーできる車いすバスケ日本一決定戦を、多くの方々に見てもらう機会がやって来た。
Bリーグやウインターカップでも、車いすバスケ選手がイベントや体験会を行ってきた真剣勝負を繰り広げる選手たちの“リアル”を、ぜひ会場で実感してもらいたい。1回戦〜準決勝、順位決定戦まではJWBF公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@jwbf)でLIVE配信があり、21日(土)の決勝戦は午後3時半よりBS日テレにて生中継される。
文・写真 泉誠一