過去7年間で4度の4位が最高位であるワールドBBCにとって、鬼門となる3位決定戦。日本一のスピードを誇るパラ神奈川スポーツクラブに対し、真っ向勝負でリードを奪っていく。
「キチッとしたオフェンスさえしていれば、そんなに相手のスピードを恐れることはないと思っていました。逆にこっちはスピードの強弱があるので、相手を攪乱できれば良いとも思っていました」
準決勝での反省を生かし、ビッグマン大島が入った布陣がこの試合は功を奏す。
「第2クォーターの終わり頃から少しずつ流れが来ていました。ディフェンスをがんばって、前半で相手を25点に抑えられたのは、やるべきことができていたからです。オフェンスのフィニッシュの部分でうまくいかないところもありましたが、『シュートが落ちても必ず勝機が来るから迷わず狙って行け』『いつか入って来るし、そこを狙わないと他が打てなくなってくるからどんどんアタックしていけ』と仲間にも言われていました。やるべきことを40分間徹底し続けたことが良い結果につながったと思います」
相手の爆発力をディフェンスで封じ込めたワールドBBCが54-45で勝利し、3位になって表彰台に立つことができた。竹内は14点、7リバウンド、7アシストとこの試合もバランス良い活躍でチームを引っ張っている。
2020年の金メダル獲得に貢献できるよう、自分の力を思いっきり出していきたい
日本代表に定着しはじめている古澤に対し、「マッチアップするときは抜かれないなどライバル心を持っている」。今大会から出場が可能となった健常選手に対しても、「絶対に負けないし、そのチームにも負けたくないというその気持ちだけ」と物腰柔らかいコメントとは裏腹に、芯の強さを感じた。
素晴らしい活躍を見せ、2年連続オールスター5を受賞しながら日本代表とはまだ縁がない。
「1年間練習してきたところは今大会で出せたと思います。日本代表を目指してはいますが、それよりもチームの日本一が自分の中では1番の目標です。それを達成した時にはきっと日本代表もついてくるだろうという思いで日々練習しています」
竹内は強化指定選手に選ばれ、チャンスをつかむ位置にいる。「日本代表として世界と戦いたいですし、2020年に金メダルを獲ることが日本代表の目標であり、そこにしっかり貢献できるように自分の力を思いっきり出していきたいです」と今大会での活躍を自信に持ち、新たな競争に挑んでいる。
文・写真 バスケットボールスピリッツ編集部