健常者の参加に異を唱えるのは47歳の大島朋彦(ワールドバスケットボールクラブ)である。
「この天皇杯という日本一を決める大会に健常者が入ってくることは、今まで長く経験してきたからこそ、個人的な感想ではありますが違和感があります」
健常者が入らなければチームとして成立しない部分に理解はしている。だが、この日本一を争う戦いだけは譲れないと主張してきたが、覆ることなく新たな時代に突入する。
2年連続4位のワールドバスケットボールクラブ。昨年のファイナリストである『宮城MAXとNO EXCUSEが優勝争いの中心になることは揺るがない』と記者会見時に配布された資料には書かれており、「東の方がレベルは上かな」と大島も認める。一方で、「もう少し西のチームも切磋琢磨し、ひとつでも決勝の舞台に立てるようにもっとがんばっていきたいです」とプライドを見せ、その最前線にいる。
「平均年齢が高いチームなのでスピードはないかもしれないですが、昨年よりは良いバスケットが見せられるのではないかと手応えを感じています」
ベテラン揃いのワールドバスケットボールクラブが巧みなプレーで、昨年までよりひとつ上行く決勝進出を狙う。
女子選手が認められて3年目、持ち点がプラスされる利点だけではなく、屈強な男子選手の中でもその存在感を示している。今年から健常選手が加わったことで、勢力図が変わるのか? ちなみに、宮城MAXに健常選手はいない。
※偶然にも記者会見に登壇した3選手は、過去のスピリッツにも登場。
楽しみながら戦えた初の東京体育館(宮城MAX #31 萩野真世選手)
辻直人選手に憧れる20歳の新米3Pシューター(パラ神奈川SC #7 古澤拓也選手)
いぶし銀の輝きを放つ車椅子バスケ選手たちーその2ー(ワールドバスケットボールクラブ #15 大島朋彦選手)
第47回日本車いすバスケットボール選手権大会
【5月10日(金)】
11:30 宮城MAX vs 伊丹スーパーフェニックス
13:30 埼玉ライオンズ vs NO EXCUSE
16:15 千葉ホークス vs ワールドバスケットボールクラブ
18:15 パラ神奈川スポーツクラブ vs 福岡breez
【5月11日(土)】
10:45 5-6位決定戦
12:45 5-6位決定戦
15:00 準決勝
17:15 準決勝
【5月12日(日)】
10:30 5位決定戦
12:45 3位決定戦
15:30 決勝戦
決勝はYouTube「TOKYOパラスポーツチャンネル」にてLIVE配信される。実況は川崎ブレイブサンダースのアリーナMC・高森てつさん、解説はシドニーパラリンピックで銅メダルを獲得した車いすバスケ女子日本代表の上村知佳選手。
https://www.youtube.com/watch?v=k1h_93rAlMk
BSスカパー!では、準決勝から決勝までのクライマックス3試合を完全生中継
5月11日(土) 14:50〜19:30
5月12日(日) 15:15〜18:00
BS241 BSスカパー!
文・写真 バスケットボールスピリッツ編集部