たまたま覗いたSNSで、『スラムダンク勝利学』の著者としても知られるスポーツドクター、辻秀一氏が「OR思考とAND思考」について触れていた。
数日前にも「ORとAND」について書かれている別の文章を読んでいたため、余計に深く頷いてしまった。
ORとAND。
1つのゴールを目指すうえで、「OR=どちらがよいか?」ではなく、「AND=異なる視点の両面から見ていく」ことが大事だと。
9月23日から中国・杭州で「第19回アジア競技大会(以下、アジア大会)」が始まる。
バスケットボールも、3×3を含めて、男女の日本代表が強化合宿をおこなっている。
そのうち5人制の女子日本代表は、いわゆるA代表で臨む。
その理由を恩塚亨ヘッドコーチはこう話している。
「OQTを見据えて、強化の機会にしたいっていうのが一番のポイントです」
OQTとは「オリンピック世界最終予選」のこと。
今夏のワールドカップで、すでにその出場権を獲得した男子と異なり、女子はまだその権利を得ていない。
来年2月におこなわれるOQTで、それを勝ち取らなければいけないのである。
その強化策として、A代表がアジア大会を戦うわけだ。
むろん大きな目標は別にある。
東京2020オリンピックで得られなかった “アレ” の獲得。
だからといって、アジア大会を単なる強化の場、成長の場として捉えているわけでもない。
「もちろん(アジア大会も)優勝を目指して、戦っていくつもりです。中国は地元開催で負けられない中でベストメンバーを揃えてくると聞いていますし、オーストラリアなどと練習試合をしているといった話も聞いています。その中国を相手に私たちが準備したことで上回っていく、そういう戦いにしたいと思っています」
恩塚コーチも、アジアカップの決勝戦で敗れた中国を念頭に置きながら、強化 “か” 結果 “か”、ではなく、強化 “と” 結果の両方を取りにいっている。
ANDである。