来シーズン、違うユニフォームを着る2人がここでは再び‟相棒„になる。
6月10日、長谷川健志HC(ヘッドコーチ)が率いる新生ハヤブサジャパンの発足記者会見が行われた。その席で「何よりも選手が現場から盛り上がってバスケットが楽しいという思いを皆さんに伝えていきたい」と語った正中岳城(トヨタ自動車アルバルク東京)は、続く公開練習で誰よりも声を張り上げ、元気なプレーでムードを盛り上げた。
「さっき(記者会見で)あんなこと言っちゃいましたからね。そこのところはちゃんとやらないと(笑)。同世代が集まったのもそうだし、新しいスタートに立ち会えたのもそうだし、こうしてこのチームに呼んだもらえたことが素直にうれしいです」
青山学院大時代、長谷川HCの下で4年間バスケットを学んだ。「でも、今回選んでもらったのは、大学時代の自分ではなく卒業してからの自分のプレー、バスケットの携わり方を評価してもらえたような気がしています」
誤解を恐れずに言うならば…と断りを入れた後、「戦力的に絶対必要な選手なのか?と問えば、今の自分はそうでないかもしれない。ただチームにはいろいろな役割があります。チームのメインでプレーしろとかそういうことではなく、コーチがチーム作りをする上での必要なパーツになりたい。もちろんいつでもめいっぱいプレーすることはあたりまえですが、それと同時にチームの中でいろんな意識付けの一助になれればいいと考えています」
インタビューを受ける正中の後ろで黙々とシュート練習を続けていた岡田優介(つくばロボッツ)もまた青山学院大で長谷川HCに育てられた1人だ。
「力のある選手が沢山いるこの2番ポジションで、自分が選ばれたのは、長谷川さんが目指すバスケット、その構想の中で必要な選手だと思ってもらえたということ。チャンスをもらったなと感じています」
大学4年間、さらにユニバーシアード代表メンバーとして長谷川門下でプレーして「今日、練習でやったことも、ああこういうのやったなとすぐに思い出しました」その中で『自分が生きる』自信はある。
と、同時に、以前なら「同世代が多く集まると単純に楽しい、やりやすいとしか感じなかった」というチームで、自分たちが最上級生となったことに大きな責任も感じている。「個人的に言えば技術面だけでなく、メンタルの部分、僕の『自分にも人にも厳しいという姿勢』みたいなものが求められていると思います」