「言うこと、やることが憎めなくて、なんか可愛いんですよ」(張本天傑)
「何ていうんですかね、物事に動じない図太さがありますね、あの歳で(笑)。でも、普通に言うことがいちいちおもしろいし、可愛いですよ」(満原優樹)
「自分が17歳のころを思い出したらああいうプレイはできなかったと思うし、何よりA代表の合宿にパッと入れることがすごいですね。肝っ玉が据わっているというか。そのくせ(17歳の)可愛いとこもあるし(笑)」(田中大貴)
だが、そんな八村にも悩みがないわけではなく、高校卒業後進学すると決めているアメリカの大学や生活について(アメリカ生活の先輩である)富樫勇樹や渡邊雄太に相談することも多いという。
「いろいろ相談に乗ることはあります。僕としては彼にはやっぱりNCAAでやってほしいし気持ちがありますね。それは自分が行けなかった場所であり、NBAに一番近い場所だとわかっていますから。すごく能力がある選手なので活躍してほしいなぁと思います」(富樫勇樹)
バスケットと併行して、今は英語の勉強にも力を入れているという八村だが、代表合宿中はバスケット一色。
「高校でやっているのとここでやるのとでは、高さも強さも経験も全部違います。でも、コートに入ったら年代とかは関係ないと思っているので、自分では思いっきりやれていると思います」と、頼もしく語る。
経験値の高い先輩たちのプレイに気後れしたり、引いてしまうようなことはないか?と質問すると、「それはありません」と、きっぱり答えた。
「こういういい経験をさせてもらっているのに引いてしまったらもったいないと思っているので」
引いてしまったらもったいない…その心意気や良し。突き進む八村の可能性はまだまだこれから大きく広がっていく。
文 松原貴実
写真 三上太