2回目となるトヨタ自動車アルバルク東京ヘッドコーチ、ドナルド・ベック氏のコーチングセミナーが12/3に開催された。
今回は開始時刻と同時にフロアにて前回のディフェンス哲学の簡単な復習。参加者を促すと黄色のビブスを手渡し、ディフェンスポジションを説明。 丁寧かつ、テンポよくセミナーは進む。時にエンドライン、サイドラインを囲むベンチに座る参加者にも『自分のチームだったらどうしますか?』など質問を投げかけ、逆に質問を受ける。アイコンタクト、身振り手振り、通訳を介していようと『伝えよう』とするコーチの気持ちは強い。
セミナーはサイドで仕掛けてくるピック&ロールへの対応。さらにオフェンス哲学へ。
ベック氏曰く『ドイツリーグ、国内リーグを跨ぐ8年間、基本的な構造は変わらない。』”オフェンスプレーヤーの埋めるべき6つのスポット“が最大の焦点となった。
リバウンドまたはシュートメイクからフロントコートに進み、アーリー、ハーフコートオフェンスまでが、コート上6つの地点を介し流れる様に展開される。トヨタ東京流の全てがこの時間で分かるものではないと思うが、創造性を刺激されてワクワクする内容だ。
刺激的な時間を過ごしたのは、現拓殖大学HCの池内 泰明氏も同じところ。『実は1年ぐらい前に、“やりたいのだけど”と相談されていた。』と打ち明け、『継続的な試みはこれまで少なかった。』と対話を強調するベック氏の姿勢を評価。『スポットを埋めるのが良い考えだと感じた。』、『コーチとして1つの事しか知らずに、1つの事をやるのと、4、5の事を知っている中から1つの事を選べるのでは大きな違いがある。』との言葉は探究心があればこそ。
事実、ベック氏の目的は決して“トヨタ東京のやり方”を押し付ける事ではない。『他のチームはこうしている。場合によってはより良い選択肢もあり得る。』こんな言葉が度々出てくる。一貫して主張するのは、『このセミナーがコーチ間のダイアログを形成して欲しい。』という事。
すなわち、相互対話型セミナー。
その言葉は、終了時間がいくら過ぎようと個別質問に対応する彼の姿勢に現れている。意識的に崩されているベック氏vs多数という構図。全レベルの指導者が語り合うコミュニティーへの発展を切に願う。
第3回セミナー開催スケジュール
2014年1月20日(月)予定 18:40受付開始、19:00スタート
場所:トヨタ府中スポーツセンター
(住所:東京都府中市北山町3-5-1トヨタスポーツセンター)
参加費:2500円
申し込み:toyotabasketballacademy@gmail.com までお名前と参加人数を明記。