【ファイナル・ゲームレポート】
浜松・東三河フェニックス 〇71‐69● 秋田ノーザンハピネッツ
第1Qは12-10というロースコアで浜松・東三河がリードした。出だしから厳しいマークで相手の攻撃を抑えにかかった浜松・東三河がやや優勢に見えた。ところが、第2Qに入ると秋田が攻勢に出た。エース#5田口がタイトなマークで苦しむ中、インサイドで#23D・スティーブンスが14得点6リバウンドと大爆発。33-25と逆転し、後半を迎えた。
第3Qは浜松・東三河#8太田の連続ゴールなどで好スタート。しかし、主導権を握るまでには至らず、秋田のリードは変わらない。50-44と秋田が6点のリードを保って最終Qへ。第4Qの出だしは秋田のミスが目立った。浜松・東三河が#5O・アシャオル、#20N・マーリーが連続ゴールを決めて追い上げムード。と、ここで#8太田が4つ目のファイルでベンチへ。インサイドで粘りディフェンス、リバウンドで頑張っていただけに暗雲が……ところが、代わって#3大口が登場するとこれが奏功しオフェンスでリズムをつかむ。残り7分、マーリー、#22M・チャーロの連続3Pで一気に追いついた(54-54)。
ここからは手に汗握るシーソーゲーム。ともにシュートを決めながら残り2分、秋田のスティーブンスがまたもインサイドで決めて67-64と3点差。すると今度は浜松・東三河のチャーロが大事な3Pを決めて同点とし、続けてアシャオルのダンクで69-67。秋田は、相手のミスからファイルを得てスティーブンスがフリースロー。これを慎重に決め、残り25秒を残して69-69の同点となった。
浜松・東三河はタイムアウト後の1プレイでチャーロがボールをキープして時間を使い、アシャオルとのハイピックでシュートをねじ込んだ。この時点で残りは3秒。ラストプレイに賭けた秋田だったが、頼みの田口はシュートが打てず、#15R・ロビーの最後のシュートもゴールネットを揺らすことはなかった。
秋田ノーザンハピネッツ
長谷川 誠ヘッドコーチ
自分たちの攻撃を抑えられてしまったのが敗因です。それだけ相手のディフェンスが良かったということですが、精一杯、力を出し切った結果だと思います。最後の場面は#5田口にシュートを狙わせる指示をだしました。ここまで田口で勝ってきたので、最後の勝負も田口。彼はこの試合を通して成長できたと思います。日本を代表するプレイヤーの1人になれる選手です。メンバーチェンジやタイムアウトなど、すべて自分のミスで負けました。選手たちには「本当にありがとう」という感謝の言葉しかありません。
浜松・東三河フェニックス
東野 智弥ヘッドコーチ
素直に嬉しい! 本当にタフなゲームで途中は辛かったです。52試合という長いレギュラーシーズンを戦い、プレイオフでは島根、沖縄(琉球)、京都と戦う中で“我慢”を覚えました。我々は最強ではないかも知れませんが、最高のチームでした。#11岡田抜きで勝てるとは思いませんでしたが、逆に選手たちがまとまり、皆でカバーし合って優勝という結果につながったと思います。私が思うに影のMVPは#8太田で、彼は2020年東京オリンピックの候補選手の一人です。1つのボールを味方に付け「ディフェンスが良かった」「チームバスケットが展開できたから」と評されるのが、私にとっては一番の褒め言葉です。ありがとうございます。
MVP #20ナイル・マーリー選手
前半はあまり上手くプレイできませんでしたが、後半は良い仕事ができました。たとえシュートが決まらなくても、大事な場面ではみんなでボールをシェアしプレイすることができたことが勝利につながったと思います。それぞれが自分の役割を果たせたゲームです。特にディフェンスは良かったと思います。