3月25日に行われたJAPAN 2024 TASKFORCE 第3回会議において、新リーグの入会審査基準が決定された。その旨を川淵三郎チェアマンからNBL、bjリーグ、NBDL各チームオーナーへ向けて説明し、質問を受け付けながら協議した。入会審査基準は以下のとおり。
新リーグの入会審査基準について
1.理念
リーグ理念と合致した明確なチーム理念を定めていること
2.対象
1)3/31時点でNBL、bjリーグ、NBDLのいずれかのリーグに所属していること
2)入会申込時において、所属リーグに退会届を提出済みであること
3.チーム名称
1)チーム名称、ロゴ等について商標を取得済もしくは出願中であること
2)地域名を取り入れること
3)企業名を入れることについては、許可する
4.ホームタウン
ホームタウンが決定していること(ホームタウンについてはリーグの承認を要し、チーム間で重複する等の場合には、リーグが調整を行う場合がある)
5.ホームアリーナ
ホームゲームを実施できるアリーナ及び練習場を確保していること
6.財務運営状況
・健全な運営ができる財務体質であること
・健全な運営ができる人事組織が確立されていること
・法令遵守体制等ガバナンス体制が確立されていること
7.ファンクラブ・後援会等
ファンクラブ・後援会等、安定な支援組織の整備義務
8.同リーグに所属する他クラブとの兼務、クロスオーナーシップの禁止
9.リーグが必要に応じて提出を求めた資料(スポンサー契約内容、選手契約内容、財務情報等)については、すべて速やかに提出すること
(仮称)トップリーグ(1部・2部)の要件について
A:チーム運営団体が、プロバスケットボールチームの運営を主たる事業目的とする法人(株式会社もしくは一般/公益法人)であること
B:ホームタウンについて地方自治体、都道府県協会の文書での支援表明が得られること
C:A、Bの要件のほか、以下の1.〜3.までの事項を考慮して総合判断を行い、
トップリーグ1部 12〜16チーム
トップリーグ2部 16〜24チーム
を決定する。
チーム決定は、平成27年7月末を目処とするが、2015年シーズンの状況をみて、それ以降に決定する場合もある。
【考慮する事項】
1.ホームアリーナ・練習場について
(1)ホームアリーナについて
トップリーグチームは、年間試合数の8割のホームゲームを実施できるホームアリーナを確保していることを要する。
収容人員や立地等の関係で、今後完成予定のアリーナをホームアリーナとする場合(ホームアリーナを変更する場合も含む)には、そのアリーナ計画を具体的に提示すること(なお、今回の1部・2部決定においては、2018年シーズン開始までに着工予定のアリーナのみをホームアリーナとして考慮する)
(ホームアリーナの細要件)
ホームアリーナについては、以下のような条件も総合考慮する。
・収容人員 1部については収容人員5000人を、2部は3000人を目処とする。
・立地条件 交通の利便等、ファンの集まりやすい立地であることが望ましい
・アリーナの設備 プロリーグにふさわしい設備や雰囲気を備えていること
(2)練習場について
トップリーグチームは、優先的に練習できる練習場を確保していることを要する。
2.財務運営状況について
トップリーグチームは、次の要件をみたすことを要する。
1)債務超過でないこと(入会申込時点で債務超過である場合には、入会後2年以内に債務超過を解消できる具体的計画の掲示を要する)
2)損益計算書において、3年間継続して純利益が出ていること(入会申込時点で純利益が出ていない場合には、新リーグ開幕後の2016年10月以降は純利益が出る具体的計画の提示を要する)
3)チーム人件費が売上収入の50%を超えないこと(チーム人件費に含まれる経費は別途定める)
(細要件)トップリーグ1部チームについては、年間売上収入2億5千万円以上、2部チームについては1億円以上あることを目安とする。
4)代表者、クラブ事務局、財務担当、運営担当、セキュリティ担当、広報担当、マーケティング担当者がそれぞれ存在すること(1部、例外的に兼務を認める)。
コンプライアンス・オフィサーが存在すること
3.ユースチーム
トップリーグチームはユースチームを有すること
その他リーグ概要について
1.リーグについて
(トップリーグ1部・2部)新リーグ運営法人が運営する日本のトッププロリーグ。
(地域リーグ)アマチームも参加が可能。
2.入会金・年会費
(トップリーグ1部・2部)要する(追って定める)
(地域リーグ)要する(追って定める)
3.チーム数
(トップリーグ1部)12〜16チーム
(トップリーグ2部)16〜24チームを一応の目処とする。トップリーグ1部に入らなかったチームのうちプロチームが対象となる
(地域リーグ)NBL・NBDL・bjリーグのうちトップリーグチームに入らなかったチームが対象となる
4.昇降格
(トップリーグ1部)開幕初年度から実行する。トップリーグ2部との入替条件は別途定める。トップリーグ1部基準を充たせなくなったチームは2部以下に降格とする。
(トップリーグ2部)開幕初年度から実行する。トップリーグ1部への昇格条件(自動入替、入替戦等)については別途定める。トップリーグ基準を充たさなかったチームは地域リーグに降格とする。
(地域リーグ)別途定めるトップリーグ基準(ライセンス)を満たしたチームがトップリーグ加入を希望した場合には、一定の条件をもって昇格を可能とする。昇格条件については別途定める。
5.クラブライセンス制度
(トップリーグ1部・2部)あり(今回の選定基準とは別に、別途定める)
(地域リーグ)あり(別途定める)
6.チームからJBAへの納付金
(トップリーグ1部・2部)あり(別途定める。チケット収入の2%等)
(地域リーグ)あり(別途定める。チケット収入の2%等)
7.リーグからチームへの配分金
(トップリーグ1部・2部)配分金あり
(地域リーグ)配分金あり
8.試合数
(トップリーグ1部・2部)リーグ開幕直後は、年間60試合を目処とする(予定)
(地域リーグ)トップリーグよりも少ない試合数の可能性あり
9.選手構成
(トップリーグ1部)以下のような内容(予定)を別途定める
・アマチュア選手は2名以下
・日本人選手については、選手種類、人数制限、契約条件、最低年俸等の条件
・外国人選手の保有制限(2〜3名)、オンコート(1〜2名)等
(トップリーグ2部)以下のような内容(予定)を別途定める
・プロ契約選手を5名以上
・日本人選手については、選手種類、人数制限、契約条件、最低年俸等の条件
・外国人選手の保有制限(2〜3名)、オンコート(1〜2名)等
(地域リーグ)必ずしもプロ選手を抱える必要はない
10.ユースチーム・選手育成
(トップリーグ1部・2部)
・ユースチームを有すること
・若手選手育成のためのルールを別途検討する
11.新人選手獲得、移籍制度等
(トップリーグ1部・2部)新人選手の初年度最高年俸等、一定の条件を設ける
(地域リーグ)新人選手の初年度最高年俸等、一定の条件を設ける
12.収益事業
(トップリーグ1部・2部)放映権、商品化、オフィシャルパートナーの権益、スポンサーカテゴリ等について別途定める
所属リーグ決定までのプロセス(案)
1.入会を申請するチームは2015年3月31日でNBL/NBDL、bjリーグに所属しているチームであることを前提としている。
【所属リーグ決定までのフロー】
・ステップ1:入会申込
目的:チームとして新リーグに入会の意思があることを示す。
方法:入会申込書・誓約書・所属リーグ退会の通知書の受領
・ステップ2:入会審査
目的:チームとして新リーグ(トップリーグ1部・2部および地域リーグ※仮称)に入会するための最低基準(入会基準)を満たしていることを確認する。
方法:応募書類による審査、関係者との面談、現地視察等
・ステップ3:トップリーグ要件審査と総合判断
目的:「トップリーグ要件」および「リーグ概要」と照らし合わせて、入会するチームがトップリーグ(1部・2部)および地域リーグのいずれのリーグに所属するかを審査する
方法:応募書類による審査、関係者との面談、現地視察等
2.所属リーグ決定のスケジュール
・ステップ1:入会申込 3月末(申込開始)〜4月末(申込締切)
・ステップ2:入会審査 3月末(審査開始)〜5月末(入会審査完了)
・ステップ3:トップリーグ要件審査と総合判断:3月末(審査開始)〜7月(所属リーグ決定)
3.新リーグにおける各チームの位置づけ
ステップ2「入会審査」で入会を認められたチームはトップリーグ(1部・2部)および地域リーグのいずれかに所属することになる。
4.新リーグ入会審査および所属リーグ決定を行う組織について
「1.所属リーグ決定までのステップ」のうちステップ2〜3は新リーグ運営法人内に設置される入会審査委員会(仮称)によって行われる。
構成員
・委員長:新リーグ法人 理事長
・メンバー:弁護士資格保持者、公認会計士資格保持者、アリーナに精通した者
財務調査に関しては作業量が多くなるため専門家によるチームにて対応予定
※チームに対し特別な利害関係を有する者を除く
権限:チームから審査に必要な情報を収集し、各基準についての分析を行い審査の結果、所属リーグを決定する