3月1、2日にNBDLの東京ダービー、アースフレンズ東京Zvs東京エクセレンスが、聖地・国立代々木競技場第二体育館で行われた。前回(11/29、30)の対戦では東京Zが連敗したが、今回はホームゲームであり、何としても一矢報いたいところ。というのも、すでにベスト4以上を決めている両チームは、プレーオフで再戦する可能性が高い。NBDLのプレーオフは上位4チームによる「1発勝負」のトーナメント戦。とにかく1つでも勝っておけば苦手意識を持つことはないからだ。
しかし、1日(日)の試合は63-76で敗れ東京Zは3連敗。しかも、翌2日は#13渡邉拓馬を欠く中での試合を余儀なくされた。この大事な試合で小野秀二ヘッドコーチは変化をつけて臨んだ。センタープレイヤー#25E・マットソンをスタメンから外し、アーリーエントリーで加入した#8藤永佳昭が初スタメン。これが功を奏し、先手を奪う展開に。
藤永の強気な攻め、粘り強いディフェンスに引っ張られるように、チーム全員で戦う意識が高い東京Zは、リードをされてもしつこく食らいついた。ベンチスタートのマットソンも16得点、12リバウンドと十分なスタッツを残した。60-53で勝利した東京Zは、プレーオフに向けて手応えを感じただろう。
見応え十分の試合だった。が、2日は月曜日、しかも試合開始は午後3時と、バスケファンが会場に足を運ぶのはなかなか難しい。諸般の事情らしいが、チーム関係者によれば、思った以上に来ていただけてホッとしました、とのこと。確かに数は少ないものの、ドラムを叩き、大声で応援する東京Zのチーム公認応援団長(相手のフリースローの際のノイズは絶妙なタイミングで効果バツグン)はもちろんのこと、東京EXの熱心なファンの姿もあった。これもまた“家族愛”なのだ。
バスケ愛から脱却し、家族愛へ──OUR TEAM, ONE LOVE
そして、こんなファンの姿も……コートサイドの最前列で声援を送っていたのは『黒子のバスケ』(藤巻 忠俊/集英社)のコスプレイヤーたち。聞けば、「中学時代のバスケ部仲間で、今は別々の高校に通っています。バスケも黒子もダイスキ!」だそうだ。確かに1プレイごとに盛り上がっていた。トップリーグもプロリーグも、現状は土日や祝日なども開催が一般的だが、平日開催でもファンやブースターはやって来る。いや、ホームであれば帰って来るというべきか? バスケを楽しみ方にルールはないゾ!
羽上田 昌彦