3月1日に墨田総合体育館で行われた日立サンロッカーズ東京―熊本ヴォルターズ戦は3Qを終わって日立62―熊本60と1ゴール差の接戦。最後は4Q残り5分からスパートした日立が熊本の追撃を振り切って88-80で勝利したが、最後までハドルを組み、声をかけ合って戦う熊本にも大きな拍手が送られた。
その熊本でベンチスタートながら20分出場して11得点、6アシストをマークした前村雄大選手は東海大学卒業し4年間所属した豊田通商を退社して、今季熊本に加入。
宮崎県出身であることからも「同じ九州の熊本にNBLチームができると知って、気持ちが動きました」
決断してトライアウトを受け、合格。安定した『社員』からプロへの転向について周囲には反対の声もあったが「100%バスケをやる生活がしたかった。ここにきて後悔したことは1度もありません」と、きっぱり。
とはいえ、リーグ戦は黒星先行。20点、30点、差を付けられて敗れる試合も珍しくなく、1月のオールジャパンではアイシンシーホース三河に139-63で敗れる屈辱も味わった。
「もちろんショックでした。でも、下を向いているわけにはいかない。幸い新しい外国人選手(トーマス・ハクディネット)が入ってからチームのムードも状態も少しずつ上向きになっています。自分の調子も上がってきているのでコートに出たら思いっきりやろうと、今はそれしか考えていません」
この日ははるばる熊本から愛されキャラ『くまもん』も応援に駆け付け、日立の人気キャラ『サンディー』と楽しいパフォーマンスも披露してくれた。
「応援してくださる熊本の皆さん、さらに九州の皆さんのためにもチーム一丸となって頑張り続けていくつもりです」
松原貴実