自己管理+選手同士の競争環境
NBL開幕直前にケガをした尾骨をかばいながらプレイを続けて来た前半戦の金丸だったが、それでもチームハイとなる平均16.5点。昨シーズンの平均15.63点を上回っている。金丸自身も、アイシン三河に来て「やりやすい」と話す。
「どこからでも攻められるので、相手からしてみたらどこを絞ればよいか難しいはず。オフェンスの的が絞れない分、マークが分散するので僕のところが空き、確率の良いシュートが打てていることで昨シーズンよりも楽に点数を獲れています」
移籍して来た金丸に、パナソニックとの違いを探ってもらった。
「パナソニックの練習はコーチ管理の下で行われ、トレーニングもコンディショニングも全てコーチがプログラムを組んで準備していましたが、アイシン三河の場合は完全に個人任せ。この日はトレーニング、この日は走り込みなど、自分でルーティーンを組み立てられるのでそこはすごく良いところです。逆に言えば、自分で意識してやらなければチームメイトに置いて行かれてしまいますし、それが選手同士の競争になっています」
前半戦を終え、「最初の頃は遠慮もありましたが、今はもう無いです。ボールを持ったらまずは点を獲りに行けと言われていますし、それをしなかったら僕がいる意味も無い。点を獲ることを常に考えています」と話す金丸に、もう迷いはない。
混戦必至か?容赦ない強さを見せつけるか?NBL後半戦開幕!
前半戦ラストウィーク、調子を上げて来ているレバンガ北海道に71-79で敗れ、2つ目の黒星が付いた。
「長いシーズン中、チームは悪い時もあれば、ピークを迎える時もある。勝ち星だけ見れば、いっぱい勝っているように見えるかもしれないが、NBL上位チームのレベルは遜色ない。東芝神奈川、トヨタ東京はもちろんだが、ケガ人が出る前までのリンク栃木も好調だし、客観的に見ていてもいろんなコーチが様々なバスケットをしており、けっして弱いチームは無い。ただ現状は、つくばなど新たに上がって来たチームはまだ経験が足りない分、結果的に負けてしまっているだけ。バスケットの内容としては非常に良いバスケットをしている。どの相手に対しても、しっかり自分たちのバスケットをやらなければ、強い相手と戦った時に勝てない。いくらレギュラーシーズン1位になったとしても、それは同じこと」
鈴木HCに話を伺ったのは、12月14日(土)のトヨタ東京戦の後。その後、NBL1位として出場したオールジャパンでは、準決勝で敗れている。
後半戦が始まるNBLにおいて、優勝へ向かう道のりはまだまだ長い。負けることを知らなかった11月までの2ヶ月間。しかし12月に入ってから東西両カンファレンスの相手に2敗を喫し、オールジャパンではあと一歩のところで頂点に登る階段を踏み外した。新加入メンバーとともにようやく苦しい試合を経験でき、本当の意味で苦楽を共にできた。
再開早々、ケガ人も戻って来たリンク栃木戦とアウェイで対戦。この結果が、後半戦を占う一つのバロメーターになりそうだ。
1月25日(土)15:00 リンク栃木 vs アイシン三河@フォレストアリーナ
1月26日(日)15:00 リンク栃木 vs アイシン三河@フォレストアリーナ
2月1日(土)15:00 アイシン三河 vs 千葉ジェッツ@ウィングアリーナ刈谷
2月2日(日)15:00 アイシン三河 vs 日立サンロッカーズ@ウィングアリーナ刈谷
泉誠一