Photo & Text Mami Yasui / 安井 麻実
4/16:トヨタ東京 ○88‐81● 千葉ジェッツ
4/17:トヨタ東京 ○87‐78● 千葉ジェッツ
入念に身体をほぐす、トヨタ東京 #11宇都直輝。ほんの一瞬、試合に挑む前の真剣な眼差しを垣間見ることができた。
17日の試合で13得点を叩き出した期待のホープ、トヨタ東京#10ザック・バランスキーの真っ直ぐな眼差し。
16日の試合で、プレータイムが20分にも関わらず15得点。滞空時間の長い、美しいフォームのシュートは見ものだ。 千葉#18デクアン・ジョーンズ。
2014年に千葉に移籍し2シーズン目を迎えるチームの要、#11西村文男。難しい局面においても、バスケを“楽しむ姿勢”が垣間見られ、その姿がファンを楽しませているに違いない。
16日は19得点。17日は11得点。チームの大黒柱と言っても過言ではない、トヨタ東京#24田中大貴。16日のヒーローインタビューの際に述べた、九州地方への想いは会場を一つにした。
ボールをリングへねじ込む、力強いプレーが魅力。ダンクシュートへ持ち込む早さと力強さは会場を一気に湧かせる。トヨタ東京#0リチャード・ソロモン
両者譲らぬ、白熱した2連戦を観ることができた。力強くゴールへ向かう千葉#13クリント・チャップマン。その後ろから、そうはさせまいという気迫を帯びたトヨタ東京#0リチャード・ソロモンの手が伸びる。
大事な局面でのポイントは、チームの大きな支えとなっている。厳しい体勢からも指先で調整する巧みなシュートが魅力。千葉#12岡田優介
* * * * * * * *
両チームの全選手、この2連戦に挑む想いは似ていたかもしれない。
──4月14日に発生した熊本地震。
日本中を震撼させたこの大地震は、会場中の誰もが考えずにはいられなかっただろう。
両日ともに捧げられた黙祷。
複雑な想いでコートに立つ選手もいたかもしれない。しかし選手たちは、“コートに立つからには”という想いがむき出しになった、素晴らしい気概を魅せてくれた。
“自分たちが今出来る精一杯を”
試合後のヒーローインタビューでトヨタ東京の田中大貴選手とザック・バランスキー選手が口にした、熊本への想い。「一戦一戦に真剣に向き合うその姿勢こそ、被災地へ力を送ることになる」……そんな想いを会場にいるファンに届け、それはチームにも伝わり、言った本人の心にも染みたはず。
この日、いつにも増して力強く、諦めないプレーの数々に、シャッターを切りながら涙の出そうな想いだった。選手たちの想いは、しっかりとファンへ届いたことだろう。
自然災害は、事前に予期して避けるのはとても難しい。しかしこの機会こそ、【人と人との繋がり/助け合い】【思いやり】【優しさ】を再認識できる時なのかもしれない。全国・世界の人々が、バスケットボール界の全員が熊本を案じていることを、被災された方々はどうか忘れないでいてほしい。みんな一人一人が、今自分にできることを! がんばるばい、熊本!!