将来はプロ選手になることを目標に掲げていても、実際にプロになれるのは一握りであり、厳しい現実が待っている。もし、その目標を叶えられなかったとしても、「社会で生きて行くためのヒントを、僕らは伝えていかなければなりません。だからこそ、ものの見方や考え方に関する状況判断を大切にしています」というのが、岩井ヘッドコーチの哲学でもある。
「もし、将来バスケ選手になれなかったとしても、社会人として活躍してくれればそれで良いんです。バスケ選手の目標を叶えたとしても、それは職業のひとつであり、趣味の延長ではないとも伝えています。どの職業に就いてもしっかり全うできるように成長して欲しいと考え、大事にしている部分です」
挨拶や身の回りの整理整頓などは強制的に言い聞かせるのではなく、「なぜ、それをしなければならないのか、それをすることの意味を理解し、逆にできなかったときにどんなことが起こるのかなど、ちゃんと目的を持って伝えて行動させています」とコートの中でも外でも、自分たちで考えて納得させながら成長を促している。
可能性ある選手たちが、目を輝かせながら取り組む練習は見ていて楽しかった。最後には短いながらもゲームを行い、そのときが一番生き生きとしていた。190cm台の選手がボールを運び、積極的に3Pシュートを打つ。平均的な170cm台の選手も負けずに、ゴールへ向かっていく強気な姿に可能性を感じた。まだまだ色をつけてはならない原石たちであり、今後の成長を温かく見守ることしかできない。
ぜひ、11月22日のホームゲームは少し早く会場へ足を運び、声援を送っていただくことで、将来有望な原石たちの成長を促進させるはずだ。
応用編 https://bbspirits.com/bleague/c20112401/ へ続く
アースフレンズ東京Z・U15チーム 岩井貞憲ヘッドコーチ
可能性しかないU15世代へ向け、オールラウンドで取り組む成長の最大化
前編 https://bbspirits.com/bleague/c20111702/
後編 https://bbspirits.com/bleague/c20111801/
文・写真 泉誠一