可能性しかないU15世代へ向け、オールラウンドで取り組む成長の最大化(前編)より続く
11月22日はホーム大田区総合体育館でエキシビションゲーム
U15チームは東京予選を勝ち抜き、年明けからはじまるジュニア・ウインターカップの出場権を勝ち獲った。日本一を決める大会ではあるが「このカテゴリーの全国大会で勝ってもプロになれる保証はないですし、もっと言えば高校で活躍できる保証もない」という現実を、アースフレンズ東京Z U15チームの選手と父兄に岩井貞憲ヘッドコーチは伝えている。常にフォーカスするのは選手たちの成長であり、それを最大化させるためにも先を見据えて継続していかねばならない。U15チャレンジカップ2020(10月31日〜11月1日)は3勝1敗だったが、その結果ではなく成長できた部分を大切に伸ばすことを心がけていた。
「大会を通じてどういうプレーをし、どう成長できたのかを常に考え、話し合うようにしています。このような大会に参加することで、練習とは違ったいろんな経験をすることができます。いつもとは違う相手と対戦ができ、素晴らしいアリーナでの試合は緊張もあり、バスケットLIVEで中継されることも含めてすごく良い経験でした。レベルの高いライバルを知ることができ、次の大会ではさらに良いパフォーマンスを求めて成長するきっかけになることが一番大事なことです」
11月22日、トップチームが山形ワイヴァンズを迎える大田区総合体育館でのホームゲームの前に、U15チームは広尾学園高校とのエキシビションゲームを行う。岩井ヘッドコーチは「まずは自分たちから楽しんでいるところを見せて、トップチームを見に来たファンを楽しませて欲しい」と伝えた。選手たちは、トップチームと同じコートに立てる日を心待ちにしている。対戦する広尾学園高校を率いるのは、2019-20シーズンに東京Zで活躍した小原良公氏(※引退後に教員となって着任)であり、凱旋試合となる。
バスケを通じて与える社会で生きて行くためのヒント
Bリーグのユースプロジェクトは発足したときから勝利至上主義ではなく、プロ選手を輩出するために必要な育成を行うことを目的にしている。結果は二の次ではあるが、「アスリートの卵であり、負けず嫌いなメンタリティを持った選手が多いです。負けるための準備はしない、常に勝つことを目指した準備を意識づけています」という岩井ヘッドコーチ。U15チームが掲げる勝利は、試合結果ではなく選手自身の成長と言い換えることができる。「シュートを決めるためにはどうしなければいけないか、ディフェンスではどう守るかなどバスケは常に考えていかなければいけないスポーツ」であり、勝つための工夫を選手たちに求めていた。