山田選手と同じPGを担うチーム生え抜きの河野誠司選手の成長も頼もしく感じる試合だった。
「僕としても助かりますし、今日の試合でも河野が引っ張ってくれた時間帯もありました。PGとして今日のようなプレイを毎試合できるようになれば自然とプレイタイムが増え、コーチからの信頼ももっともっと上がって来ると思います。そこは僕も期待しています」
強いチームは一人ひとりの役割がハッキリしていることと山田選手は言っていた。少しはきっかけが見えたかと聞けば、「まだまだ今シーズンのチームはそこまで完璧にはなっていません。でも、そこが浸透していけばシーズンを通して良いチームになれるとは思っています」と話していた。
なかなかチーム名になっている横浜市内で開催できずにいる横浜だが、今週末(11月29日-30日)は平塚総合体育館でバンビシャス奈良戦、来週末(12月6日-7日)はスカイアリーナ座間で群馬クレインサンダース戦と、ホームゲームが続く。幸い、現在4勝12敗の横浜より勝率が低い2チームとの対戦。マーシャル選手が戻ってくるまで、少しでも勝ち星を重ねるためにも、この4試合は落とせない。
11月29日(土)18:00 横浜 vs 奈良@平塚総合体育館
11月30日(日)14:00 横浜 vs 奈良@平塚総合体育館
12月6日(土)18:00 横浜 vs 群馬@スカイアリーナ座間
12月7日(日)14:00 横浜 vs 群馬@スカイアリーナ座間
リーグとして無くなってしまうのではないか、という不安
両リーグで優勝を経験した山田選手にも、統一プロリーグ問題について触れてもらった。
「大変な問題だと思います。男子はここ最近オリンピックには出られていませんが、女子に関してはアジアでチャンピオンになっていますし、女子まで国際大会へ出場停止となってしまうのはどうかと思います。また、WJBLは早々に1部と2部が合併したわけですし、プロ(クラブチーム)と企業も関係なくできています。そこをどうやるのかというのは、本当に難しい問題だと思います。
今日も応援に来てくれたクリニックの子どもたちがいましたが、その子たちのためにも、しっかり話し合ってクリアにしてもらいたいです。
両方のリーグにも良い部分がありますが、現状の集客面ではファイナルを観てもbjリーグの方が人は入っているわけですし、そういうところは受け入れなければいけないのかなと思います。もちろんNBLは、ずっと実業団リーグとしてやってきたわけですから、企業チームとしての意見もあるかと思います。すごく難しい問題だと思いますし、早くしなければいけないのでしょうがなかなか答えが出る問題ではないと僕は思います。トップ同士がしっかり話し合いをして、良い方向に持って行かないと、今後バスケットボールというものが本当にリーグとして無くなってしまうのではないか、という不安もあります。このまま状態ではいけないと思うので、早急に話し合った方が良いと思っています。
メディアで取り上げてもらわないといけないですし、2020年に東京オリンピックがあるわけですから、そこに日本が出ていないのはやっぱりよくないのかなと思います」
最後に、古巣のリンク栃木との対戦を臨んでいるかを聞いた。
「お互いプロチームですので、対戦してみたい気持ちはあります。切磋琢磨になるし、対戦することで良い勉強になると思います。今年のプレシーズンは交流戦も盛んに行われていたので、ある程度のお互いのレベルも分かったと思います。バスケットの堅実さやパフォーマンスの良さも分かるので、交流しているのは良い方向に向かっているのかなとは思います」
山田選手は毎週金曜20:30〜21:00にFM湘南ナパサ(78.3MHz)で「それいけビーコル!謙治のラジオ」という情報番組を持っている。ネット環境があれば、サイマルラジオでどこからでも聞くことが可能だ。
横浜ビー・コルセアーズ
TK bjリーグ
泉 誠一