日本最古のプロバスケットボールチームである新潟アルビレックスBBも、誕生してすでに13シーズン目。日本リーグ、JBLを経て、bjリーグが誕生した年から参戦。しかし、優勝経験は2001-2002シーズンに下部リーグであった日本リーグを連覇した2回のみ。一方、運営面では1試合平均観客数2,611人(4月7日現在)を集客し、琉球ゴールデンキングスに次ぐリーグ2位。長岡駅から屋根付きスカイウォークでそのままアリーナへつながる便利なアオーレ長岡で行われた前節は、4月5日(土)2,508人、6日(日)2,703人を集め、好調をキープ。だが、コート上での成績は、プレイオフ進出へ向けて予断を許さない位置に甘んじている。
4位:信州(29勝17敗)
5位:新潟(28勝20敗)2.0
6位:青森(23勝23敗)4.0
▲▲▲プレイオフ圏内▲▲▲
7位:仙台(23勝23敗)0.0
8位:横浜(20勝26敗)3.0
※順位は4月7日現在
残り試合数はライバルたちより2試合少なく、あと4試合。自ら勝ち星を積み上げられない来週(4月19日-20日)を前に、余裕を持ってラストゲームを迎えるためにも、今週末(4月12日-13日)が正念場。ホームに迎えるのは、真下にいる6位青森ワッツ。前節では、すでに西地区首位通過を決めている琉球に対し、1勝できたのは大きい。
「プレイオフへ向けて負けられない中、結果として1勝1敗でした。でも正直言って、昨日の勝利が霞むくらい今日はやられた印象を受けています」
大差で敗れたゲーム後、悔しいコメントを残してくれたのは、新潟アルビレックスBB#32池田 雄一だ。2Q序盤、琉球のディフェンスに攻めあぐみ、逆に速攻を食らう。さらに3P攻勢で23-47、前半で一気に点差が広がった。4Qには10点を上回る26-16を挙げた新潟であったが、それ以前に開かれた差を縮められず65-84。一番避けなければならないはずである勝利した後の大敗を喫してしまった。
コートの中でしっかり表現して背中で見せること
8年目を迎えた池田は今シーズン、ナイル・マーリーとともに副キャプテンを務め、佐藤 公威キャプテンを支える役目を担う。昨年10月27日の群馬クレインサンダーズ戦で連続先発出場300試合を達成し、4月6日現在まで340試合に記録を更新中。バスケットボールスピリッツ vol.2のbjリーグ全チーム紹介においても、チームがイチオシ選手に挙げている。
常にスタートで起用されるエースであり、リーダーシップも求められる今シーズン。佐藤 公威や藤原 隆充は一度移籍し、新潟に戻ってきたが、池田はルーキーシーズンから新潟一筋の生え抜き選手。
「やるべき当たり前のことは、このレベルではみんなが分かっていること。公威選手がキャプテンですが、僕が一番チームに長くいますし、コートの中でしっかり表現して背中で見せることが伝わるのかなと思うし、説得力があると思っています。そこを一番に心がけてプレイしています。若い選手は経験が無い分、考えることや悩むことも多いと思うので、そこは率先して声をかけるようにはしています」
“背中で見せる”をプレイで見せると置き換えれば、現在チーム内では日本人トップとなる平均8.7点、157リバウンドを挙げており、数字としてその責務を全うしている。以前まではスタッツ目標として毎試合15点を掲げていた池田だが、「経験を積んだ今はスタッツよりも試合でできることや必要なことを意識し、結果としてスタッツがついてくれば良いと思っています」と言う。