岐阜自体が、従来から組織力を重視して戦ってきたチーム。多くのクラブを渡り歩いてきた髙橋は「いろんなチームの文化を感じてきた中で、スゥープスは誰か強烈な個がいるチームではなくて、チームでボールをシェアしながらその日ホットな選手、乗ってる選手を作っていく、見つけていくスタイル」と、対戦相手として見てきた岐阜の印象が今も変わらず、直に体感している真っ最中。指揮官が代わってもそのカルチャーが受け継がれているが故に、どんなチームにもアジャストしてきた髙橋もよりフィットできたという側面があるのだろう。
ホームゲームの雰囲気も、髙橋にとっては岐阜の大きな魅力。これも対戦相手として感じていた「岐阜のホームの異様さ、熱量」を、いざ岐阜の一員となった際に「それが味方になって、どういう感じで盛り上がりがチームに乗っかるのか」と思っていたところ、それを身をもって知ったのが「10点ちょっとのビハインドでも、一つのプレーがきっかけで会場とチームが一体感を増して、追い上げの空気ができた」と振り返るホーム開幕節の逆転劇だった。「あの中で試合できるのは嬉しい」という髙橋は、ファンのために戦うというモチベーションが特に高い状態だ。

髙橋は2014-15シーズンのレノヴァ鹿児島(現・鹿児島レブナイズ)を皮切りに、9度の移籍を経て岐阜の一員となったが、2016年のBリーグ発足後は一貫してB3でプレーしている。洗練された、完成度の高い選手が居並ぶB1とは異なり、B3はのし上がろうとする意欲に満ちたがむしゃらな選手が多い点が魅力。そんな舞台で常にコートに立ってきたことが、今の髙橋を形成している。
「もちろん僕も上のリーグに行きたいと思ったことはありますし、お話を貰ったりしたこともありますけど、B3リーグにいたことによって若いときからプレータイムがあって、前線に立って戦ってきた。ルーキーのときから今に至るまで、ずっと試合に出続けてきた経験や試合勘、シーズンを通して培ってきたものはB1やB2の選手にも引けを取らないという自信があるので、B1やB2のチームと天皇杯やプレシーズンゲームでやるときも名前負けすることなく、自信を持って戦えています。B3はいろんなチームが新規参入してレベルが上がってると思いますし、上のリーグにいた選手が流入しているので、僕の中ではB2とはほとんど変わりないんじゃないかと感じている部分もあります。B1にいた選手がB3に来ても、それに対してやってやるぜというようなハングリー精神みたいなものを30代になっても持ってますし、それが楽しいです。B3だからこそ磨かれたものはあるなって思ってます」
B3でプレーしていた選手がB1・B2クラブに移籍するケースは間々あるものの、当然ながら出場機会が保証されているわけではなく、求められる役割が大きく変わることもある。コートに立つことで進化してきた髙橋にとって、長年身を置いてきたB3というリーグは価値のある居場所だった。











