2020-21シーズンに導入されたBリーグのアジア特別枠は、フィリピン国籍の選手が強いインパクトを残してきたというイメージがある。今シーズンプレーしている選手に限ってもキーファー・ラベナ(横浜ビー・コルセアーズ)やレイ・パークス ジュニア(大阪エヴェッサ)、ドワイト・ラモス(レバンガ北海道)、カイ・ソット(越谷アルファーズ)といった面々が複数年にわたり、各チームの主力として好成績を挙げている。
しかし今シーズンに関しては、最も強烈なインパクトを与えているのは韓国籍選手だ。今シーズン長崎ヴェルカに加わったイ ヒョンジュンは、第22節までの37試合全てにスターターとして出場し、1ケタ得点に終わったのはわずか3試合のみ。1試合平均17.2得点に加えて5.7リバウンド、1.2スティールというスタッツをマークしている。

特筆すべきはやはりそのシュート力。3ポイントが1本も決まらなかったのは1試合しかなく、6本成功させた試合が6試合を数える。48.2%という3ポイント成功率は堂々のリーグ1位だが、率以上に驚かされるのが本数だ。ランキング2位のネイサン・ブース(仙台89ERS)の成功数66本に対し、ヒョンジュンは124本。117本のD.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)を上回り、数でもリーグトップとなっている。ちなみに、101本で成功数の3番手がスタンリー・ジョンソン。クラブ単位でも長崎が率・数ともにリーグトップなのはこの2人の存在が特に大きく、個々のストロングポイントを最大限に生かしていることが、クラブの成績に反映されているのは間違いない。
第22節は、リーグ全体の首位を走る長崎が、東地区2位につけていた宇都宮とアウェーで激突。好ゲームが期待された中、GAME1で長崎は試合開始約5分で2-17と大きく出遅れたのが響き、74-89で今シーズン6敗目を喫する結果となった。ヒョンジュンはファウルトラブルに陥った中でも3ポイント6本中4本を成功させており、20得点5リバウンド3スティールという数字は “通常運転” とも言うべきものだったが、チームが敗れたとあっては満足できるものでなかった。

「ブレックスとは初めての対戦でしたが、昨シーズンの優勝チームでレベルが高く、規律の取れた強いチームであることはわかっていました。今日の負けが、自分たちを強くしてくれると信じています。個人のパフォーマンスについては、いろいろあったとは思うんですが、負けた試合については良かったところはないというのが個人的な考え。向上させるべき点がまだまだたくさんあると思います」
宇都宮はディフェンディングチャンピオンであり、過去9シーズンのBリーグで3度も優勝に到達している強豪中の強豪。そんな相手と対戦することは、リーグ制覇という大きな目標に向かって着実に前進している長崎にとって、重要な意味を持つものだ。ヒョンジュンは、直接戦ったことで王者との違いを肌で感じることができたと同時に、長崎にも頂点に立つ資格があるということを確かめることもできたようだ。











