大会フォーマットが変更された第101回天皇杯のファイナルラウンドは、B1枠が昨シーズンのチャンピオンシップに進出した8クラブにしか与えられなかった一方で、B2とB3にも枠が振り当てられ、B2からは昨シーズンのセミファイナル進出クラブ(B1昇格クラブも含まれる)が天皇杯のコートに立った。
来シーズンのB革新に伴い、B1昇格という目標が失われてしまったクラブにとって、千載一遇のチャンス。中でも、1シーズンでのB1復帰が叶わなかった信州ブレイブウォリアーズにとっては、B1で戦えるだけの力があることを証明する絶好の機会だったはずだ。

アウェーでのB2第16節を消化した2日後の1月6日、天皇杯初戦で山形クベーラを退けた信州は、翌7日に宇都宮ブレックスと対戦。しかし、開始3分で2-8と先手を取られると、勝久マイケルヘッドコーチはすかさずタイムアウトで修正を図るが、その後も宇都宮に着実に得点を重ねられ、主導権を握ることができない。B2では失点がリーグで2番目に少ない信州であっても、宇都宮の精度の高いオフェンスを封じることは難しく、64-82で敗退となった。
「ちょっと残念な気持ちがありますね。ブレックスはトップチームだし、うちの状況は怪我人もいたりするのでキツいのはわかるけど、今日は勝とうとする気持ちが足りなかった。もちろん、4試合を5日間でやらないといけないので疲労があるのもわかるんですけど、それに負けていたら自分たちがやりたいことは達成できない」
そう語る渡邉飛勇の表情は険しいものだった。確かに、チームは故障者を抱えていた。リーグ戦でランキング14位の1試合平均14.6得点、同4位の5.5アシストを挙げているエースガード、土家大輝を欠いたのは特に痛かったはずだ。前日の試合では小玉大智も負傷し、この日は松葉杖姿だった。しかし渡邉は「自分たちのチームは才能で勝つわけではない。エナジーで相手に勝らないといけない」と、格上に立ち向かっていく闘志が十分でなかったことを悔やんだ。

今回の天皇杯では、フォーマットだけでなくオンザコートに関するレギュレーションも変更された。外国籍選手の登録が2名までに限られ、その2名が同時にコートに立つことはできなくなったのだ。Bリーグのアジア特別枠選手も外国籍選手扱いとなるため、帰化選手を抱えるクラブが有利となるが、信州にとっても渡邉を擁することは大きな強み。当然のように渡邉はスターターに名を連ね、この宇都宮戦は28分13秒出場している。
しかし、リーグ戦では外国籍選手と交代でコートに入る、バックアップの仕事がメインの渡邉にとって、スターターとしてコートに立つのは慣れていないことでもある。得点源であるマイク・ダウムは、今回の登録メンバーから外れていた。そのダウムに代わってスターターを務めるということには、渡邉も少なからず意識を傾けていたようだが、この日は3ポイント1本を含む9得点。全体的にも本人が満足できるパフォーマンスではなかった。











