43勝9敗でレギュラーシーズン2位と大躍進した昨シーズンから一転、今シーズンの東京ユナイテッドバスケットボールクラブの敗戦数は、既に昨シーズンのそれを超えてしまった。12月6日の山口パッツファイブとのGAME1は勝利を収めることができたが、翌日のGAME2はある意味今シーズンの東京Uを象徴するような試合になったとも言える。第2クォーターに相手のエネルギッシュなディフェンスに圧され、前半で20点ものビハインド。終盤にはあと一歩というところまで迫ることができたものの、最終的には前半の点差が響き、66-71で早くも今シーズン13敗目(7勝)となった。宮田諭GMの試合総括は以下の通りだ。

「1節の中の2試合でもそうですし、1週間挟んだ後でもそうなんですけど、今シーズンは勝った次のゲームの入りでものすごく強度が低い。それはみんなで話をしてるんですけど、いざ試合になるとアグレッシブさを失っている。もともと個で打開できる集団ではないので、全員で前のめりになってエネルギーを出して戦おうというスタイルでやってるチームですけど、ビハインドになると、当然リードしてる側はディフェンスの機能も高まっていくので、追いかけるのがしんどくなる。今シーズンのチームとしての悪い部分が出て、20分で勝負がついてしまった。後半はたまたま相手のシュートが入らなかったというのもあるし、前半が全てでしたね」
上田雅也と小倉渓が引退し、その他にも4人が移籍でチームを去った。ロスターの約半分が入れ替わった影響は、多少なりともあるかもしれない。ただ、オールコートで守る戦略を確立し、それで結果を残したことがかえって弊害になってしまった側面もあると宮田GMは分析している。

「昨シーズンの軸だったメンバーが抜けたんですけど、今のメンバーには今のメンバーの良さがある。これはコーチングスタッフとよく話すんですけど、『昨シーズンはできてたのに』というコメントがたまに出てしまうんですね。僕はそれがあまり良くないと思ってるんです。もちろんコーチのバスケットに寄せていくことも大事なんですけど、今のメンバーがコミットした以上はそれなりの戦略がある。人それぞれ持ち味が違う中で、それを引き出しきれてないというのが現状だと思います。
昨シーズンは前半の勝率がすごく高くて、後半からプレーオフにかけてはスカウティングされて、プレスの成功率が下がった。その延長線上に今シーズンがあると思うので、なるべくしてこうなってるというのがあると思います。『これが僕らの拠り所だ』みたいなところがあって、昨シーズンのスタイルにこだわりすぎてるからこそ破られてるんじゃないかなと思うんです」











