自身が活躍できても、チームが負けてしまえば、選手の口からは反省点が何かしら出てくるものだ。この日の岡田は前半が3ポイント3本を含む11得点、後半が3ポイント1本のみの3得点。1試合の中でも波があったことを悔やんでいた。
「前半は自分らしいプレーが特にできたかなと思うんですけど、後半はターンオーバーしてしまったり、シュートも決めきれなかったりして、結局後半は3点しか取れていないので、そこは自分の課題だと思います。40分間の中で、自分が出ている時間帯はコンスタントに活躍すること、そこがこれから自分がステップアップしていかないといけないところだと思うので、出てる時間は全てチームに貢献できるように準備していきたいと思います」

それでも、まだ3分の1しか消化していないとはいえ、個人としては今シーズンの中で最も良いパフォーマンスだったことは間違いない。自身の強みを自覚している岡田は、あくまでも前向きに先を見据える。
「今まで貰えてなかったプレータイムを今日は貰えて、3ポイントもしっかり決めきれたことはプラスですし、多くの時間出た中でも良いところと悪いところがあって、個人的にもチームとしても次につながるような試合だったなと思います。
やっぱり自分は、オフェンスでしっかりシュートを打ちきるというところで、今日も2ポイントの確率は悪かったですけど、シュートを打ち続けたのは自分らしいというか、コートに出たらどんな状況でもしっかり打ちきるというのは、この試合にも表れたかなと思ってます」
岡田の言う「自分らしさ」は、大学時代に確立されたものだ。明星大の柴山英士監督は、日本におけるストリートボールの始祖のような存在。明星大にもストリートボールの概念を持ち込み、そのメンタリティーを選手たちに植えつけてきた。その教えは、プロとしてプレーしている今も岡田にとって大切なものとなっている。
「今に生かされてる部分はありますね。英士さんはちょっと特殊な人で(笑)、ディフェンスでやられてもオフェンスでやり返せばいいでしょっていうコンセプトで、ガンガン攻めていく。100点取られたら100点以上取ればいいというスタイルでした。大学とプロは違って、プロはやっぱりまずディフェンスでしっかり止めてからというマインドが必要ですけど、やられてもやり返すぞっていう気持ちの部分は受け継がれてると思います」

前田HCは「それぞれの選手に光る部分があって、それを輝かせるのが自分の仕事。それにプラスして、光ってる部分以外でステップアップすることが、それぞれの選手に今後必要だと思います」と語る。岡田もやはり、3ポイント以外のプレーに磨きをかけられるかどうかが出場機会を左右していくことになるだろう。その中でも、己を見失わずに攻めの姿勢を持ち続けることができるか、翌日のGAME2を制して昨シーズンの勝利数を上回ったこの横浜BC戦を個人としても良いきっかけにできるか、ここからさらに注目していきたいところだ。
文 吉川哲彦
写真 B.LEAGUE











