1シーズンでB1に復帰しながらも、昨シーズンの滋賀レイクスはわずか8勝でリーグ全体の最下位という結果に終わった。そのことを考えると、第3節に琉球ゴールデンキングス、第5節には宇都宮ブレックスという昨シーズンのファイナリストを撃破するなど、第10節の時点で昨シーズンの8勝に並んだ今シーズンは見違える戦いぶりを披露していると言っていい。
第11節の滋賀は、アウェーで横浜ビー・コルセアーズと対戦。そのGAME1は第3クォーターまで互角の展開で進んでいたが、滋賀は第4クォーターに10得点と失速し、80-89で敗れる結果となった。「最後の最後に自分たちがつかみ取る、ディフェンスでストップしきる、シュートを決めきるという部分で横浜さんとの差がついてしまった」と前田健滋朗ヘッドコーチが語った通り、プレーの精度や強度を終盤まで徹底できなかったことが、第4クォーターに表れてしまった格好だ。

とはいえ、1試合を通して振り返ると、3ポイントは34本のアテンプトで17本成功と高確率。決定力という点では横浜BCに劣っていなかった。その3ポイント攻勢に火をつけたのは岡田泰希だ。第1クォーター残り5分47秒にコートに送り出された岡田は、1本目の3ポイントで相手にタイムアウトを取らせると、第2クォーター開始早々に2本目をヒット。最終的にこの日は4本成功させているが、そのうちの3本が2点ビハインドから1点リードに局面を変えるものだった。結果としてチームの勝利に結びつかなかったとしても、接戦の中で試合の流れに影響を与え得る効果的な一撃だったと言えよう。
移籍初年度の昨シーズンは全59試合出場で、スターター起用も14試合。1試合平均7.7得点という数字を残し、滋賀における存在価値を証明した岡田。今シーズンも開幕戦で11得点を挙げているが、第2節以降は出場機会が限られてしまい、無得点に終わった試合も6試合あった。それが、この横浜BCとのGAME1はライアン・クリーナーに次ぐ26分12秒出場。14得点と合わせてシーズンハイを記録し、本人も手応えを感じたようだ。
「最近は前半から試合に出ることがあまりなくて、うずうずしてました。最初のシュートがエアボールで空回りしたというのはあるんですけど、そこから立て直して、ピック&ロールからの合わせのプレーとか、自分で決めきるところは良かったかなと思います」
チームが昨シーズンよりもはるかに速いペースで白星を重ねている中、前の節まで思うようにプレータイムを得られなかったことは、選手である以上は悔しさを感じるところ。そんな状況下で、岡田は自身のプレーに対して迷いが生じるようなこともなく、現状をしっかり受け止めた上で、チームメートに負けじと自らの武器を前面に出していこうとしている。

「自分の仕事は3ポイントとアグレッシブなオフェンスで貢献することで、そこは変わらなかったんですけど、今は同じウィングの西田(陽成)選手や常田(耕平)選手がディフェンスで勝利に貢献していて、そこになかなか入れずにいたというのが現状でした。ディフェンスは彼らのほうが上手くて、でもそこで負けを認めるわけではなくて、自分もディフェンスできるぞというところをアピールしつつ、オフェンスでは自分の持ち味で貢献できると思ってるので、しっかり信頼を得ていきたいと思います」











