B3リーグもレギュラーシーズン最終盤に突入。プレーオフの枠をめぐる争いが一段と盛り上がる中、残念ながら既にその可能性が消滅してしまったクラブもある。その1つ、トライフープ岡山はB3参入2シーズン目の2020-21シーズンには2位に食い込み、翌シーズン後のB2昇格決定戦に出場した実績もあるクラブだが、昨シーズンからは低迷。今シーズンは、第27節を終えた時点で10勝38敗と大きく負け越し、16位が確定している。
接戦に持ち込んでも勝ちきれないことが多く、その意味では第27節のアースフレンズ東京Z戦も今シーズンを象徴するような内容だった。GAME1も第1クォーターのビハインドが響いてしまったが、GAME2も第1クォーターから劣勢を強いられ、第3クォーターには一時3点差まで迫る場面もあったものの、最後は85-94での敗戦となった。
「試合を通して、ゲームプラン通りにできてた部分は多くあったんですが、予想を上回る相手の3ポイントの決定率に苦しんだのと、第1クォーターの出だしにランを作られて、最終的にこの点差になった。結果論ですが、そのランがなかったら勝つチャンスはあったと思います。速攻につながるライブターンオーバーからの失点はただの2点じゃなくて、チームの士気が落ちる一番の原因。安易に試合に入ってしまったのかなと思います」
第3クォーターと第4クォーターは粘り強く戦うことができた時間帯もあり、向井祐介が言うように勝機はあった。しかし相手は上位クラブであり、プレーオフ進出を目前にしてギアを上げようとしているところ。その差が出たという感覚もあったようだ。
「相手は外国籍選手がしっかり得点を取るイメージが強かった。自分たちもそんなに悪いオフェンスではなかったと思うんですが、決めきれない。これが地力の差だなというのは今節感じましたね。6位と16位が対戦して2日とも接戦になるのに、そこで勝つチームと負けるチームの違いはそういうところだなって」
向井曰く、「以前はクラッチタイムにボールを託す人、最後はこいつでいこうという選手があまりいなかった」という難点があり、シーズン後半にウィングプレーヤーのキャメロン・ハンカーソンを獲得したことでその課題は解消できたかに見えたが、「彼頼みになってしまっている部分もある。彼のシュートが入らなかったら策がない、打つ手がないという感じ」と別の課題も出てきてしまったというのだから、バスケットは難しい。
そうなると、他の選手の奮起が必要になってくる。そこで最も期待したいのが、他ならぬ向井。シュート力を武器に1試合平均2ケタ得点をクリアしたシーズンもあり、実績は十分だが、今シーズンは6点台。3ポイント成功率は40%を超え、本来であればランキング1位の数字なのだが、そもそものアテンプトが多くなく、現時点ではわずかとはいえランキングの規定成功本数に達していない。本人にとっても「納得いってないシーズン」だ。
「特に前半戦は消極的だったと感じてます。試合に出るためにやらなきゃいけないこと、ディフェンスとかチームとしてのルールがある中で、自分の一番の長所を出すというところを忘れてたなというのがありました。自分の売りの3ポイントが、確率はそんなに悪くないんですが、打たせたくないって相手に思わせるような脅威を試合で出さないといけないのに、正直そういう感覚はあまり相手チームに持たれなかったという感じがします」