ディフェンスを重視し、福井ブローウィンズから初の2連勝
2月9日の福島ファイヤーボンズとのアウェーゲームに勝利し、37勝2敗としたアルティーリ千葉が「りそなグループ B2 PLAYOFFS 2024-25」(以下B2プレーオフ)進出を決めた。2月15日・16日は、今シーズン唯一黒星を喫し、直接対決2勝2敗の福井ブローウィンズを迎えたホームゲーム。土曜の試合は前半に最大21点のビハインドを背負う中、5千人を超えるファンの声援を力に変え、74-72で逆転勝利。日曜の試合前、アンドレ・レマニスヘッドコーチは「福井を相手に2連勝できていないからこそ、チームにとっては大きなチャレンジになる。90%の力で勝てる相手ではなく、100%の力を発揮して行こう」と選手たちを鼓舞し、コートへ送り出した。
大崎裕太のシュートで先制したA千葉は、すぐさまフルコートでプレッシャーをかける。2連勝するためにもディフェンスを重視するレマニスヘッドコーチは、「チームのために自己犠牲を払いながら、全員でエナジーを出し続けてくれた」と選手たちを称えた。結果は101-80、福井から初の2連勝を飾った。
レギュラーシーズンも2/3を終え、39勝2敗(2月16日現在)。勝率95.1%、東地区2位の信州ブレイブウォリアーズとのゲーム差は12。首位独走を突き進むA千葉だが、昨年も同様の展開からB2プレーオフはセミファイナルで敗れ、目標に届かなかった。ケガなどによる戦力ダウンを避けながらコンディションを高め、終盤にピークを合わせていくことが重要となる。レマニスヘッドコーチは、福井と演じた土曜の試合のようなタフさを今後も求め続ける。B1から降格してきた信州や富山グラウジーズ、西地区1位のライジングゼファー福岡、同2位の鹿児島レブナイズといった上位チームとの対戦を歓迎する。
次節(2月25日・26日)は富山とのアウェーゲーム、3月は先に挙げた上位チームを相手に7連戦、そして信州をホームに迎える最終戦まで気が抜けない戦いが目白押し。白熱する接戦を勝ち切る術をレギュラーシーズンから学ぶことが、B2プレーオフを勝ち抜くシミュレーションとなる。
起爆剤として期待のルーキー・黒川虎徹
ベテラン豊富なA千葉にとって、ルーキーの黒川虎徹と特別指定選手として新たに加わった渡邉伶音は希望の星。昨夏、U22日本代表として台湾で開催されたジョーンズカップに揃って出場した仲でもある。先にA千葉でのキャリアを歩く黒川が、チーム内の橋渡し役を買って出る。「一緒にワークアウトをしているので、自分もがんばらなければいけないと思うことができ、お互いに切磋琢磨しています」と刺激し合う。福井戦、黒川は積極的にペイントアタックし、2試合連続二桁得点を記録。日本代表合宿参加中の渡邉はオフを返上し、日曜の試合に出場。ラスト43秒からコートへ立ち、3ポイントシュートを決めて満員の会場を沸かせた。