第3クォーター:バスケの華・ダンク祭
後半開始早々から華やかなダンクが降り注ぐ。ロスコ・アレン、トーマス・ウィンブッシュ、そしてサプライズ登場の渡邊雄太もブレイブレッドのユニフォームを着て、豪快なアリウープを決めた。5千人満員のとどろきアリーナを轟かせる。
WHITEを率いるのは、佐藤賢次ヘッドコーチ。ニックとの12年間を振り返り、「誰よりも真摯に向き合い、オフシーズンは毎年毎年パワーアップして帰ってきたのが一番印象に残っています。結果を残すために取り組む姿勢を教えてもらいました」と感謝し、川崎のレガシーとして受け継がれていく。
第3クォーターを終え、76-73と3点差のまま。ニック率いるWHITEの逆転勝利へ向けた完璧なシナリオでクライマックスへ向かった。
第4クォーター:お祭り男・辻直人
REDは、1日限りのヘッドコーチに戻った北卓也GMが指揮を執る。WHITEに移ったニックのパフォーマンスを「後半は疲れてきたことで、シュートが落ちてきたなぁと思って見ていました」。しかし開始早々、ニックの3ポイントシュートで76-76、同点に追いついた。
「第4クォーターは盛り返して決めてきましたね。私が現役のときよりも年齢(※35歳で引退)は行っていますが、ここまで決めるか…。まだ引退はしなくていいんじゃないの、とニックには言いました」と北GMの言葉は、見ている多くの方も同じ思いだったはずだ。
仲間たちがボールを預け、マシンの如く決めるニックの活躍でWHITEがリードを広げて行く。そこに割って入ってきたのが辻直人(群馬クレインサンダース)だった。2012年にニックと同期入団し、9シーズン同じユニフォームを着てきた。前半はREDだったニックとともに、スターターとして並んだときは「本当に懐かしいと感じました」。
「できればオフシーズンではなく、バリバリのレギュラーシーズン中にできたらもっと良いプレーができたと思うんです。今は、体が全然動かないんですけど、なんか気持ちがすごく昂ぶりました。本当の試合前のようなワクワク感を感じることができたので、それも今日のひとつ大きな思い出になりました」