10月21日、ようやくホーム開幕戦を迎え、チーム最多入場者数の5,116人を記録。昨シーズンのBリーグ覇者、琉球ゴールデンキングスを相手にユトフはチームハイの19点と活躍(翌2戦目も19点)。敵将の桶谷大ヘッドコーチも「ピック&ポップへの対応が悪かった」と悔やむ3ポイントシュートを5本成功させ、89-66で完勝。「個人的にも良いパフォーマンスができ、昨シーズンのチャンピオンである強豪の琉球に対して、ホーム開幕戦を勝利で飾れたのはチームにとっても大きなことです」と話すユトフにとっても、ファンの前で華々しいデビューを飾った。
現状について、「日に日に良くなっている段階であり、チームとしての完成度はまだまだです。自分がフィットしていくためにも、改善の余地がまだまだあります。でも、今シーズン初勝利したことにより、少しは成長があったのかなと思います」と焦ることなくチームケミストリーを高めている。理想とする完成形へ向かって「ワクワクしています」とユトフは述べ、その過程を楽しんでいる。
「チームメイトをよく知るためにもコミュニケーションが大事」であり、それはどのチームも変わらない。昨シーズンの横浜BCも、コート内外でよく話すチームだった。竹田GMは、ジョシュ・スコットとユトフのリーダーシップにも期待している。「僕らが加入した当初、すでにチームカルチャーができていました。でも、僕らが来たからこそ、チームをさらに良くするためにできることは積極的に発言したり、プレーで示したり、ジョシュと一緒にそこは意識しています」と新たなエッセンスを加えながら、横浜BCの文化を進化させている。
開幕したばかりの今だからこそ、「チームメイトとともに試合を通してプレーする時間、一緒に過ごす時間を長くすることがすごく大事だと思っています」とユトフは考え、先に述べたように日に日に良くなっている段階である。
「まだ歯車が噛み合っていない状況ですが、そこが一つひとつ噛み合っていけばものすごく良いチームになることは分かっています。そのためにもお互いを知ることが本当に大事です」
ユトフが昨シーズンと変わらぬパフォーマンスを見せはじめたのも、良いコミュニケーションが取れている証拠である。
文 泉誠一
写真 B.LEAGUE