第2戦も赤穂は勝利に貢献した。得点こそ5点にとどまったが、全てフリースローでの得点。55試合に出場したレギュラーシーズンの1試合最多試投数は4本であり、合計でも40本しか打っていないフリースローを、この日は8本打った。
「今日に関してはファウルを貰えて、確率はあまり良くなかったですがフリースローを8本打ったのは今シーズンなかったことだと思います。昨日よりディフェンスが前に出てきて、それに対してしっかりアタックできて、自分の中では考えてプレーできたと思います」
参考までに、レギュラーシーズンの横浜BCは3ポイント成功率が31.7%でリーグ21位、フリースローに至っては62.5%で最下位だったが、クォーターファイナルの2試合は3ポイント成功率が38.8%、フリースロー成功率が79.5%。川崎にとっては、この数字は誤算だったに違いない。
そして、赤穂の貢献度の高さは何よりもディフェンスに表れる。赤穂が一番プライドを持っているのもディフェンスであり、それはCSという大舞台で特に意識した部分でもある。
「強い相手にも自信を持ってできるのは、やっぱり泥臭いプレーだと思います。シュートは入らないときもありますが、ディフェンスは気持ちの問題で、そこは波がない。CSはディフェンスから入らないといけないし、自分の強みでもあるということは意識しました」
赤穂の武器は、サイズと機動力を兼ね備えていることだ。青木HCも「相手のエースの外国籍選手につくこともあれば、小さくて速い選手をマークして自分の高さとアジリティを生かしてストップすることができる。ディフェンス職人としての地位を築いてくれている」と評するように、様々なタイプの選手を守れる赤穂の存在は、横浜BCにとっても大きい。
「今の自分のディフェンススタイルは千葉で鍛えられて、年々成長できてるのかなと実感してます。2年間厳しい中でやってきたから伸びた部分で、そこは本当に自信を持っていいのかなということはすごく思います。見えないところでの働きが自分の良いところだと思ってますし、スタッツに残らない部分で貢献しつつ、自分でいけるところはアグレッシブに攻めていければと思います」