「年内最後の試合であり、勝って終われなければ年を越せないくらいの気持ちで試合に臨みました」という千葉ジェッツの富樫勇樹キャプテンの言葉どおり、100-70と30点差をつけ、三遠ネオフェニックスを一蹴した。当然、2023年最初のゲームとなる元日決戦も負けられない気持ちは強い。満員のホームでの第2戦も85-69で勝利した千葉Jが、8連勝で東地区1位をキープする。
同じく琉球ゴールデンキングスとの年越しアウェイゲームに臨んだアルバルク東京。大晦日の初戦を82-74で勝利し、11連勝を飾った。元日は71-82で琉球にリベンジされたが、2ゲーム差で追いかける東地区2位。千葉Jの原修太は、「2位のアルバルクが連勝を続けている中で、負けられない試合でした。相手が執拗に守ってきたけど、そこに屈せずにみんながシュートを打って、それが外れてもリバウンドを取れるという僕たちの強みを出せた試合だったと思います」と勝因を挙げた。
12月28日の群馬クレインサンダーズ戦に続き、100点ゲームで勝利を飾った千葉J。以前から爆発的なオフェンス力を誇るタレント軍団。オフェンス力をさらに伸ばしたのか、はたまたディフェンスをテコ入れしたことで得点につながっているのかとジョン・パトリックヘッドコーチに問えば、「両方が良くなっている」という答えが返ってきた。
「ディフェンスではハンズアップなど練習してきた習慣が、少しずつ良くなってきている。スカウティングや練習の時間があまり取れないが、だからこそ試合を練習の場とし、そこで経験を重ねてきたことで少しずつディフェンスもオフェンスも良くなっている」
ディフェンスに関して原も、「昨シーズンまでとは違って、さらに徹底されています。ゾーンを1回も使わないチームというのも珍しいとは思います。今は、水土日と試合が続いているのでプレシーズンのときほど激しく当たってはないんですけど、前からプレッシャーをかけることによってディフェンスの圧が強化されたと思います。そのおかげでトランジションを出す速い展開のオフェンスにつながっています。ただ、まだ未完成だと思っているので、もっともっと良くなっていきます」と自信を見せる。富樫も同じく、「試合の中での強弱をしっかりつけることができており、ギアを上げたときにしっかりディフェンスはできています」と勝負どころでタイミングを見計らい、勝利を呼び込んでいた。