チームに貢献するためのイマジネーション
昨シーズンはともにベンチから出場し、コンビネーションプレーで勢いづけた河村&アウダ。「チェコ代表として国際大会での経験がすごくあり、ピックのタイミングも昨シーズンから合っています」という河村は、相棒の復帰を待ち焦がれていた。アウダも「素晴らしいパッサーであることは変わらず、今シーズンは得点にも貪欲になってプレーしているのが素晴らしい」と今シーズンの河村の成長を称える。
「どこを見て、どういったプレーをするのかという部分は他のガードと比べても、本当に大きな違いを生み出してくれるプレーヤーだ。彼の考え方やプレースタイルは練習中から見ており、昨シーズンから大きく進化している。同じ時間帯にコートに立ったときは、お互いに求めるプレーを尊重できるような動きをこれからも続けていきたい」
今シーズンは河村が先発を任されていることで、一緒にコートへ立つ時間が減っている。だが、アウダが復調すれば、ふたたびこのコンビが横浜の大きな武器となる。ケガで出遅れたことで、新加入したデビン・オリバーとチャールズ・ジャクソンとのインサイドタッグはまだまだ未完成であり、青木ヘッドコーチは「伸びしろでしかない」と期待を寄せる。
ケガの功名ではないが、試合から離れていた期間、アウダは俯瞰してチームを見ていた。「自分がこのポジションで出たらこういうプレーができるな。復帰したらこういうプレーをすべきだろう」と実際にプレーはできなかったが、チームに貢献するためにイマジネーションを膨らませていた。仲間の戦いぶりをしっかりと見てきたからこそ、A東京戦に敗れたあとも違う結果にできる自信があった。
「自己中心的なプレーヤーはおらず、ボールも良く回っている。タレントがある選手は揃っているが、若さや経験値の足りなさが他のチームよりも劣る部分がまだある。今日(A東京に敗れた初戦)もそうだが、ボールを大事にしなければいけない場面でのターンオーバーが続いてしまった。大事な時間帯に、経験の差が現れてしまった。だが、すでにチームバスケはできている。あとは、時間の使い方や試合の運び方などをステップアップさせなければいけないし、そこがこのチームの課題である」