ディフェンスをベースにしたチーム作りを行っているが、まだまだ完成までには時間がかかりそうだ。「第3クォーターの出だしでディフェンスの強度が上がらずに、埼玉に3ポイントシュートを決められ、走られてしまいました。2戦ともガマンができなかったです」と振り返る宮田もまた、このチームのポテンシャルを実感しながら戦っていた。
「新号や東(宏輝)、上田(雅也)がチームの中心となりますが、我々の目から見てもB3でプレーするのはもったいないほどですし、まだまだできる選手たちです。彼らの良さを引き出すとともに、彼らの良さを出しさえすれば、という期待感があります。日本人選手のシュート力を引き出すマーカス・ダブやアンジェロ・チョルがおり、ディフェンスを引きつけてパスが出せるマイクという存在は組み合わせとしてはおもしろい。選手それぞれの役割が明確になっており、中心となる選手、チームを引き上げて行く選手、僕や齋藤(豊)がサポート役になりながら、みんなが同じ目線でできています。プレシーズンでもB2と対戦し、B1ともスクリメージをする中で手応えは十分感じていました。どのチームと対戦しても、先行して勝ち切るといううまくいった展開が多かったです。しかし、埼玉戦でここまで追いかける展開になったのははじめてであり、そこの脆さが出てしまいました。選手としても、チームとしても悔しい思いが非常にあり、ビハインドの展開でどうガマンできるか、そのチーム力がこれから試されることになります。新しいチームとして、うまくいかないときにどう立て直すかが課題です。選手一人ひとりの責任の問題でもあり、求められる役割をどれだけ遂行できるかが重要です。この連敗があったから、這い上がることができたと言えるように、しっかりとがんばっていきたいです」
次にメインアリーナで試合が行われるのは、年明け1月14日・15日の金沢武士団戦と間が空く。それ以外は小規模なサブアリーナ開催となり、今後はチケット争奪戦も予想される。2日間で17,415人を集め、グッズ売場には長打の列ができていた。チームウェアやグッズを身につけた多くのファンが押し寄せ、早々に「もうサブアリーナでは無理」という悲鳴を上げてもらいたい。
文・写真 泉誠一